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【目次】
①️アクシスIPOの基礎情報
②ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)【9/16更新】
③IPOジャパン編集長 西堀敬 氏のコメント 【9/14更新】 ※有料会員限定

会社名
株式会社アクシス
コード
4012
市場
マザーズ
業種
情報・通信業
売買単位
100株
代表者名
代表取締役 小倉 博文 /1961年生
会社住所
東京都港区西新橋二丁目3番1号
設立年
1991年
社員数
301人(2020年7月31日現在)
事業内容
業務アプリケーションの設計開発・運用保守、インフラシステムの設計構築・運用保守の提供及びクラウドサービスの提供
URL
https://www.axis-net.co.jp/
資本金
50,000,000円 (2020年8月27日現在)
上場時発行済み株数
2,050,000株
公開株数
518,000株
連結会社
スケジュール
仮条件決定:2020/09/10→1,020~1,070円に決定
ブックビルディング期間:2020/09/11 - 09/17
公開価格決定:2020/09/18→1,070円に決定
申込期間:2020/09/23 - 09/28
上場日:2020/09/30→初値5,700円
シンジケート ※会社名をクリックすると外部サイトへ飛びます
主幹事証券:SMBC日興証券 (SMBC日興証券の詳細記事はこちら)
引受証券:SBI証券 (SBI証券の詳細記事はこちら)
引受証券:エース証券
引受証券:岡三証券 (岡三証券の詳細記事はこちら)
引受証券:極東証券
引受証券:楽天証券 (楽天証券の詳細記事はこちら)
大株主
小倉博文 59.33%
日向宏 12.61%
山本浩史 12.15%
横田佳和 5.61%
小泉彰宏 3.27%
石川浩一 1.86%
白川雄一 0.57%
水元真之介 0.23%
駒井健太朗 0.23%
小菅直哉 0.23%
業績動向(単位:1千円)
売上高 経常利益 当期利益 純資産
2017/12 単体実績 
2,883,865 366,659 225,092 1,146,992
2018/12 単体実績 
3,213,726 275,019 192,695 1,339,688
2019/12 単体実績 
3,410,572 184,161 131,204 1,470,893
2020/06 中間単体実績 
1,879,592 204,423 131,240 1,602,133
ロックアップ情報
小倉博文、日向宏、横田佳和、石川浩一、白川雄一は、上場後180日目の2021年3月28日までは普通株式の売却ができず(例外あり)
調達額(公開株数×公開価格)
5億5426万0000円(518,000株×1,070円)
潜在株数(ストックオプション)
218,500株
ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)
株式会社アクシス<4012>は主に金融分野中心に業務用アプリケーションの設計開発などを行うSI会社である。またSI事業のみならず、車の位置情報などをリアルタイムで把握可能とするクラウドサービスも展開している。

IPOレポート
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)

■事業内容について
同社は下記2事業より構成されている。

・SI事業
・CS事業

●SI事業について
SI(システムインテグレーション)事業は、金融機関、官公庁等の公共機関、一般事業会社、もしくは一次請けとなるSIを顧客として、各種業務アプリケーションの設計開発業務及び運用保守業務を請け負うサービスなどを提供している。

金融機関が主力顧客であり、2019年12月期の売上は金融分野が約7割を占めている。また金融分野の内訳は市場系37%、勘定系6%、その他26%であり、銀行業における金融商品取引管理、外貨資金取引等の市場系システムを中心にサービスを提供している。

金融機関のシステム開発・構築で培ったノウハウ、大規模プロジェクトの管理経験等をベースに、現在は官公庁分野(車両情報管理システム等)、電力分野(停電情報配信システム等)、航空関連分野(予約システム等)等の公共性の高い業務アプリケーション開発などに対応可能な分野を広げている。

また金融業務システムのクラウド化、キャッシュレス決済のプラットフォーム開発等の新しいテクノロジーに対応した金融分野の開発なども手掛けており、同成長領域の比率が2019年12月には全社売上の約3割を占めるまでになっている。

IPOレポート
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)

●CS事業
CS(クラウドサービス)事業は、フリートマネジメントサービス「KITARO」を提供している。2018年10月に株式会社オークネットから吸収分割により事業を承継してCS事業を開始した。

デバイスを通して車両の様々な情報をクラウドにアップロードし有効活用するIoTサービスであり、車の位置情報をリアルタイムで把握することができるとともに、渋滞情報と走行履歴情報から目的地の到着時刻の予測が可能である。

契約台数当たりの月額サービス料を徴収できるサブクスリプションモデルであり、2019年12月期末時点の累計契約台数6,476台(対前年同期比+1,719台増)となっている。

IPOレポート
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)

・KITAROのWebsiteより

■2019年12月期の部門別及び販売先別売上高
2019年12月期 売上高34億円 (対前年同期比+6.1%)
・SI事業 32億円(同+1.1%)
・CS事業 2.0億円(同+424%)

全体の売上高のうちSI事業の売上が大半(94%)を占めているが、SI事業の売上はほぼ横ばいである。CS事業は売上規模が約2億円ながら、2019年1月期は対前年同期比+424%と大幅な伸びを見せている。

また相手先別の売上高は下記である。

・富士通株式会社 4.3億円(割合13%)
・株式会社JSOL 4.2億円(同12%)
・日本ユニシス株式会社 3.5億円(同10%)

富士通他の大手SI会社(株式会社JSOLはNTTデータの子会社)との取引が売上高の3割以上を占めている。また全体的には大手SIの割合59%、銀行グループ(三井住友FG、あおぞら銀行G、みずほFG)の割合22%となっている。


■業績推移
2017年12月期 売上高29億円、経常利益3.7億円、当期純利益2.3億円
2018年12月期 売上高32億円、経常利益2.8億円、当期純利益1.9億円
2019年12月期 売上高34億円、経常利益1.8億円、当期純利益1.3億円
2020年12月期(予想) 売上高37億円、経常利益2.7億円、当期純利益1.9億円

着実な増収を続ける一方で、利益面では2017年12月期が一旦ピークとなっている。2019年12月期は経常利益1.8億となり2億円を割り込んだが、2020年12月期は2億円の回復を予想している。

2020年12月期は平均受注単価の増加や「KITARO」サービスの累計契約台数の増加により、対前年同期比で増収増益を予想している。Q2時点で売上高19億円、経常利益2.0億円であり、通期予想達成に向け進捗は順調である。


■財務状況
2019年12月期末時点で資産合計20億円に対し、純資産合計15億円、自己資本比率72%である。

借入金0.2億円に対し現預金12億円を有しており、財務内容に対し特段の懸念事項はない。尚、資産合計のうち、最大科目は現預金12億円である。


■資金使途
IPOにより0.7億円の資金調達を行い、下記使途を予定している。

・人材採用に関する紹介料 0.4億円
・人材育成のための教育研修費 0.2億円
・業務効率化を目的とした社内基幹システムへの投資 0.1億円

調達資金の半数以上は人材採用の費用に充当される。


■株主構成
小倉社長が筆頭株主(株式シェア59%)であり、約6割の株式を保有している。

日向取締役(同13%)、山本浩史氏(従業員、同12%)、横田取締役(同5.6%)など小倉社長を含めた経営陣及び従業員で約9割の株式が保有されており、安定的な株主構成である。

尚、事業会社や金融機関等の株主参入はない。


■まとめ