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IPO初値予想ブログなら、キムさんのIPO投資日記」を運営。このブログはIPO(新規公開株式)について銘柄別に詳しく情報を発信しています。ブログ運営歴は14年目を迎えIPOについての知識だけは誰にも負けません。初値予想を中心に情報共有できるサイトを目指します!大学卒業後、病院事務職を数年経験し現在は自動車関係の仕事をしています。普通の人がIPOを続けるとどうなるのか自分で実証します。

1. 株式投資型クラウドファンディング(ECF)は儲かる?リスクとリターンのバランスが重要!

株式投資型クラウドファンディング
(画像=PIXTA)

現在、株式投資型クラウドファンディングの市場規模はまだ小さいと言えます。しかし、その市場規模はだんだんと拡大傾向にあり、新しい事業者が登場している段階に入っています。海外では一般投資家が当たり前に投資を行っているとされていますが、日本ではまだ一部の投資家しかその存在を知りません。

株式投資型クラウドファンディングは(ECF)は2015年5月に改正金融商品取引法が施行され、開始されました。そのため金融市場の規模としては小さく、リスクも高いので投資家が投資を行いたいと思っても制限が存在します。

投資先はスタートアップ企業のため、リスクもあります。リスクとして考えられるのは投資先が成長軌道に乗る前に破綻してしまう可能性があることです。破綻リスクがあるのに投資を行う投資家がいるのか?そんな疑問もあるでしょう。

しかし、投資先が軌道に乗れば上場(IPO)やM&Aを行う可能性もあります。リターンが得られる場合は投資額の数倍~数十倍の利益を手に入れることができるとされているため、魅力ある投資と言えるでしょう。

これまではベンチャーキャピタルやエンジェル投資家などの狭い領域で行われていた投資を、株式投資型クラウドファンディングを利用することで個人投資家が参加できるようになりました。

事業者を確認してみると「FUNDINNO」「ユニコーン」「イークラウド」「SBI Base Capital」などの事業者名が目立ちます。執筆段階で日本最大規模の事業者は「FUNDINNO」になり、続く事業者が「ユニコーン」です。

株式投資型クラウドファンディングが始まり数年経過していますが、まだ上場した企業はありません。資金を募集した後に5年間程度の時間を経て上場に結び付くことが多いとされています。そろそろ上場(IPO)を行う企業が現れてもおかしくないでしょう。

上場を行わなくても、企業が成長しM&Aという形でEXITした例がいくつか確認されています。その他にも個人投資家の株式を買い取る事例も確認されています。また、中には倒産してしまった企業もあります。

投資先企業が倒産してしまうと、投資を行った資金は基本的に回収が難しいと考えられます。株主に行きわたるような資産を持った企業であれば、株式投資型クラウドファンディングを利用して資金集めをしていないでしょう。

なかには資金集めの考えではなく、広告として株式投資型クラウドファンディングを使った資金募集を行う企業も出てきています。これは既にベンチャーキャピタルから出資を受けている企業、もしくは自己資金が豊富にある企業などが考えられます。

2. 個人投資家が株式投資型クラウドファンディング(ECF)でリスクを軽減し投資ができる方法は?

株式投資型クラウドファンディングへの投資は私も2年弱の経験しかありません。しかしIPO投資をこれまで15年続け、ブログを通じて企業分析も行ってきたため、ある程度人気になる企業がわかるようになりました。

ここからは株式投資型クラウドファンディングへ投資をする際に考えられるリスク軽減方法を考えてみましょう。

【チェックポイント】
・資金募集段階の業績と将来の事業計画を確認する
・社長の経歴や取引先の環境と人脈
・夢が感じられる事業なのか
・投資家とマッチングする事業領域であるか
・投資後に軌道に乗れるような熱量が企業にあるのか

スタートアップ企業は独自性がある事業となっていることが殆どです。そのため、シード期やアーリー期に投資を行うことが必要です。非常に不確実性が高いため、投資先としてリスクが高くなりがちです。

もちろん事業が計画通りに進むとは限りません。どちらかと言えば、描いたビジョン通りに進むことは少ないと考えています。その場合、投資家ができることは応援することくらいでしょう。

これまで株式投資型クラウドファンディングの銘柄を数々見てきて気が付いたことがあります。それは投資先の「ファン」になる投資家が多いことです。SNSなどで投資先とつながっている投資家もおり、純投資というよりも企業と自分の思いがマッチングし、応援に結び付いていると感じました。

もちろん投資家として投資を行ったからには資金回収を行わなければなりません。ただ、個人投資家にできることは投資後には何もないのが現状です。四半期毎に決算報告を見ることはできますが、現実には応援することくらいしかできません。

投資を行う前にリスクを軽減する方法は、ベンチャーキャピタル出資が行われていることを確認することです。スタートアップ企業の中には既にベンチャーキャピタルから出資を受けている企業があります。1社ではなく複数社から資金提供を受けている企業などは上場の可能性も高いでしょう。

ビジネスによっては、ベンチャーキャピタル資本が入っていなくても社長や周りの人脈により収益期待が高い企業も確認できます。投資家も一定のスキルが必要なのかもしれませんが、企業の収益イメージは大切です。

株式投資型クラウドファンディングの事業者は、投資家に投資を行ってもらう前にある程度判断材料を提示してくれます。それを投資家が確認し、投資を行ってよいと判断した場合にのみ投資を行えばよいでしょう。

3. 株式投資型クラウドファンディング(ECF)への投資は分散投資が基本

株式投資型クラウドファンディング
(画像=PIXTA)

株式投資型クラウドファンディングに投資を行う場合に知っておきたいことは、投資を行っても全ての企業が上場できる訳ではないことです。ここ数年では1年間に90社程度が上場していますが、自分が投資を行った企業が必ず上場できる訳ではありません。

ベンチャーキャピタルは一度に数十社に投資を行います。そして、そのうち数社が上場すれば投資として成功だと言われています。個人投資家も同じです。ただし、個人投資家は事業者を通して投資を行います。事業者の審査を通過した企業に投資できるメリットがあるのです。

ベンチャーキャピタルは投資のプロです。個人投資家の場合は非上場企業(未上場企業)への投資経験はあまりないでしょう。事業者の審査を通過した企業にだけ投資を行えるのは良い点でしょう。自分が投資する企業を絞ることでリスクを軽減できるはずです。

リスクが高いと言われる株式投資型クラウドファンディングですが、事業者のフィルターが存在することで、優秀な投資法だといえます。しかし、企業が思い描くようなビジョンを達成するには資金が必要です。資金面の不安は常にあるといえるでしょう。

このバランスは投資先として面白いと考えています。個人投資家も、ベンチャーキャピタルの投資方法をまねて分散投資を行うことがお勧めです。上場を夢見る企業への投資は不確実性が高いことから、投資家もリスク分散が必要なのです。

4. 株式投資型クラウドファンディング(ECF)はこれからブーム到来か?

既に海外では、株式投資型クラウドファンディングをポートフォリオに組み入れている個人投資家がいます。私も既に投資をはじめている状況です。上場を目指している企業の分析を行う中で、その熱意に惹かれ投資を行うこともあります。

株式投資型クラウドファンディング(ECF)事業者を通した資金調達は「新しい資金調達方法」として浸透し始めています。資金調達を行った企業には、反社会的勢力(反社)や株主との契約に問題があるものもありましたが、ECF事業者の努力が実り、最近は改善してきていると言われています。

株式発行者の資金調達の上限は1年間に1億円未満、投資家は同一会社に対して1年間に50万円以下の投資額定められています。

これを踏まえても、株式投資型クラウドファンディングには面白みがあるでしょう。上場する可能性が高いと思われる案件も引き続き登場してきています。

まだ小さな投資市場ですが、投資額が数倍~数十倍になる可能性もあるのです。

5. 株式投資型クラウドファンディング(ECF)への投資まとめ

株式投資型クラウドファンディングへの投資は、余裕資金で行うことが前提です。投資を行って3年~5年程度は資金を寝かせておくことになるためです。また、投資を行った企業が必ず上場するとは言えないため、常にリスクが存在します。

投資先を選ぶ場合には、その企業のビジョンが大切です。そして、そのビジョンを達成できる道筋がはっきりしているか、しっかりと見定めなければなりません。

スタートアップ企業は経営者の判断力が重要です。事業の方向転換を迫られることもあるかもしれません。その力が経営者にあるのかも見定めましょう。

ブランディングがはっきりした企業だと投資しやすく思います。中にはブレが感じられる企業もあります。まずは自分が詳しい領域の投資先を見つけ、共感を得ることができたら投資を行ってみてはいかがでしょうか。

これから株式投資型クラウドファンディング(ECF)の規模は大きくなっていくと考えています。投資が成功するかしないのかは自分の目利き次第なのかもしれません。