2020年11月9日8時時点に竹内のりひろさんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

米大統領選を通過した先週1週間の主要通貨の対ドルでの騰落は、豪ドル(+3.30%)、NZドル(+2.40%)を筆頭に全ての通貨が上昇、ドル売りの流れが強まっている。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週は、明後日11日(水)~12日(木)の日程で、ポルトガルの保養地シントラでECBフォーラムが開催される。12日(木)、日本時間25時45分から、ラガルドECB総裁、パウエルFRB議長、ベイリーBOE総裁がパネルディスカッションにのぞむ。歴史を振り返ると、2017年6月、元ECBドラギ総裁はこの地で「デフレはリフレに変わった」と発言、以降のユーロ買いのラリーの起点となった。すでにECBは来月12月の理事会での追加緩和を示唆しており、このECBフォーラムからどのような情報発信があるか注目。さて、足元のドルの立ち位置を確認すると、巨額の財政出動から財政赤字が急拡大、貿易赤字も積み上がり、双子の赤字が増えつつある。さらに米国では実質ゼロ金利となり、通貨の魅力や信認は揺らいでいる。バイデン政権誕生となり、注目となるのは財務長官の人事だ。現FRBブレイナード理事が最有力だが、先週来のドル安、こうしたハト派の人事を一部織り込み始めている。年末に向け、ドル売りが一つのテーマとして浮上する可能性があり、ドルの戻りは売りとみている。ボラティリティから換算する今週のレンジは、米ドル/円で102.00~104.50円、ユーロ/米ドルで1.1700~1.2000ドル、豪ドル/米ドルで0.7200~0.7400ドルを予想している。

竹内のりひろ
1990年、カナダ系の銀行へ入行し為替ディーラーとなる。HSBCでは米ドル/円のチーフトレーダーを務めるなど20年以上にわたって為替市場の第一線で活躍。現在は個人トレーダーとして自己資金を運用するほか、twitter(@yen20pl)や西原宏一さんのメルマガを通じて情報配信を行なう。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。