昨日は異常に風が強く寒い一日だった。株式市場は大きく上昇となり、新型コロナウイルスの感染拡大が続くなか、緊急事態宣言が発出されても特に問題視するという状況でもない。逆に緊急事態宣言が発出されたことで飲食や娯楽に使っていた資金が株式市場や暗号資産などの投機市場に流れたという雰囲気で買いが買いを呼ぶ展開となっている。まさに実体経済と乖離したバブル症状となっている。

大相場は陶酔の中で消えていくという格言めいたものがあるのだが、まさにこれまでのバブル相場と同じような状況となっている。新型コロナウイルスの感染拡大が続く限りは逆に経済対策や低金利政策などが見られるので金余りであり、新型コロナウイルスの終息後の景気回復が期待されるというような逆説的なバブルとなっている。これまでのバブル相場と同様に行き過ぎたものは必ず修正されるということだろう。そして、その修正もまた行き過ぎるものになるのだろう。

本日の投資戦略

清水洋介,投資戦略
(画像=PIXTA)

米国市場などもまさにバブルの様相を呈している。巷で報じられている医療崩壊のような現場と議会乱入などの混乱、芳しくない雇用指標などが見られる一方で仮想通貨は急騰に次ぐ急騰であり、株式市場は業績以上に買われているものが多くなっている。これまでのバブルと同じような感じでもあり、下落に対する警戒も必要だろう。

日本市場も緊急事態宣言が発出されるというのに株価が急騰するという状況で逆に飲み代や娯楽に使っていたお金が株式や仮想通貨に向かっているという感じだ。まだまだバブルではないという見方もあるようだが、まさにバブルには違いないだろう。バブルといわれてからさらに上昇するということも多いがバブルは崩壊して初めてバブルと気が付くものなのだろう。

世界的な金余りのなかで実体経済が良くないのでお金の使い道がリスク資産に向かうしかないというようなバブルの様相を呈している。こうしたなかでは最後に出遅れ銘柄が買われるということになるので、みずほ(8411)など銀行株が注目される。ディフェンシブ銘柄に資金が向かわないが、引き続き日清食品(2897)など食品株も注目される。

みずほ(8411)は底入れから上に放たれてきた。一気に「三役好転」となったことで上値を試す動きが続きそうだ。いったんは直前の高値水準である1,450円水準で上値も重くなるのだろう。

清水 洋介(しみず ようすけ)
証券アナリスト・フィナンシャルコンシェルジュ。「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。『ユーチューブチャンネル』も人気!

本日の「朝一番!」動画
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※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。