2021年1月13日13時過ぎに井口喜雄さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

昨日12日(火)はバイデン政権が財政出動を拡大させるとの期待感から米10年債利回りが1.18%まで上昇し、米ドル/円は一時104.30円付近まで上値を拡大。しかし、NY時間に発表された米10年債の入札が良好だったことで米10年債利回が1.13%に急低下すると米ドル/円は103円台まで振り落とされている。マーケットは米長期金利上昇でドル上昇という相関性が戻ってきたようだ。また、明日14日(木)にバイデン次期米大統領の追加経済対策発表とパウエルFRB議長の発言が控えており、その内容を見極めたい。追加経済対策の内容は1人2000ドルの現金給付、失業給付金の延長、地方政府への支援、ワクチン普及対策費などが盛り込まれるなど、数兆ドル規模になることが予想されている。大統領就任のタイミングもあり、景気刺激策は大規模なものになりそうだ。

現在の為替相場の戦略やスタンス

足元のドルは米金利主導で動いているため米長期金利を眺めながらのトレードとなる。米金利上昇の局面では以前とは違ってドルショートに勝ち目はないだろう。FOMCメンバーからもテーパリング時期についての発言がちらほらと聞こえており、いずれ来るドル安→ドル高へのゲームチェンジに備えなくはならない。ただし、バイデン次期米大統領は財政赤字が膨らんだとしても、バブルになっても、景気刺激策を実施すると公言しており、これまで以上に財政出動していくのであれば、メインシナリオはやはり株高ドル安と考えたい。賞味期限はあるが、まだ米ドル/円戻り売りのオペレーションは機能するのではないだろうか。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。月刊 FX攻略.comで「現役為替ディーラーが本音で語る”Dealer’s EYE”」を連載中

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。