2021年2月19日8時過ぎに西原宏一さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)
現在の為替相場の傾向や相場観
昨日18日(木)の米国株は下落。S&P500が約1週間ぶりの安値に反落。米10年債利回りは1.29%に上昇。豪ドルは商品安を背景に主要通貨の大半に対して下落。豪ドル/米ドルは一時0.7731ドルまで下落するも、その後は反発し終了している。イエレン米財務長官は昨日18日(木)のCNBCで、「今回の出来事がもたらした痛みに対処する大型の対策を導入することが非常に重要だ」と発言。1月の小売売上高が予想よりはるかに強い数字となり、株価が最高値圏にある状況にもかかわらず、1兆9000億ドルの経済対策は必要かとの質問に対し、「私はそう考えている」と答えたようだ。イエレン米財務長官は、引き続き「Go Big!」のスタンス。
現在の為替相場の戦略やスタンス
昨日18日(木)、マーケットの注目を集めたのがビットコイン(以下:BTC)。BTCETFがカナダでデビュー、取引開始直後から大商いとなっているようだ。
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北米で初めてとなる暗号資産(仮想通貨)BTCの上場投資信託(ETF)が昨日18日(木)、カナダのトロント証券取引所に上場した。取引開始直後の1時間で売買代金が8000万ドル(約84億5000万円)相当に上るなど、目覚ましいスタートを切った。「パーパス・BTCETF」(ティッカー:BTCC)を運用するカナダの投資運用会社パーパス・インベストメンツの発表文によると、このETFはBTCに直接投資する。欧州にはETFと似た機能を持つBTC商品はいくつかあるが、公式のBTCETFはこれが初めてという。(出所:Bloomberg)
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今月のBTCの動きは凄まじく、西原氏も含め多くのトレーダーの最初のターゲットであった5万ドルをあっさり超えてきた。次のターゲットは10万ドル。デジタル・ゴールドの強さは変わらず。マーケットでは、米10年債利回りの上昇に伴って、米ドル/円を中心にドル高という解説も多いのだが、それは米ドル/円の話。他の主要通貨の動向を確認すると、英ポンド/米ドル、豪ドル/米ドルを中心に、ドル安が進行している。英ポンド/米ドルは引き続き1.3970ドルレベルと高値圏で推移しており、節目の1.4000ドルを超えてくると豪ドル/米ドルも0.7820ドルを超えてくるのではないかと想定しているので、英ポンド/米ドルの動向に注目している。週末を控え、米国株の動向には警戒しつつ、英ポンド/円、豪ドル/円の押し目買いで臨みたい。
西原 宏一(にしはら こういち) 株式会社ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。
羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。