2021年5月7日8時過ぎに西原宏一さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)
現在の為替相場の傾向や相場観
先月4月21日、BOC(=カナダの中央銀行)がテーパリング(※)に着手したことにより、カナダドルが上昇に転じているが、その流れが加速している(「テーパリング」とは、量的緩和政策により、進められてきた資産買い取りを徐々に減少し、最終的に購入額をゼロにしていこうとすること)。その背景には商品が続伸していることもあげられる。添付図はブルームバーグ商品スポット指数(原材料23品目が対象)の週足。3月から4月にかけて一旦反落しているが、再び急騰しており、インフレへの道へ進んでいる。その中で特に注目が集まっているのが、材木相場。材木相場が最高値を更新しており、新たなインフレ兆候の兆しとして、話題になっている。
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米国の材木先物価格は、5日に一段と上げ、初めて1500ドル台を付けた。旺盛な住宅建設需要を受け、建設業者が木材確保に躍起となっていることが背景にある。製材所も在庫積み増しに苦労し、トラック運転手や建設労働者らの不足が状況をさらに深刻にしている。材木先物の価格はこの1年で4倍となった。
(出所:ブルームバーグ)
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<ブルームバーグ商品スポット指数>(出所:ブルームバーグ)
現在の為替相場の戦略やスタンス
材木といえば「カナダだろう」というのも、シンプルすぎるような気もするが、材木相場の急騰はカナダにとって好材料であることは変わらず。この商品市況と材木相場の上昇に支えられカナダの上昇トレンドは継続。カナダドル/円の押し目買いで臨みたい。
西原 宏一(にしはら こういち) 株式会社ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。
羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。