ETF(上場投資信託)の種類の1つに、「商品」を投資対象とするコモディティETFがあります。コモディティを投資資産に組み入れると、どのようなメリットがあるのでしょうか。特徴やメリット・デメリットと併せて、詳しく解説します。

コモディティETFは、貴金属や穀物といった「商品」が投資対象

金融
(画像= Tania/stock.adobe.com)

コモディティETFは、以下の「商品」に投資するETFです。

  • エネルギー:原油・ガソリン・天然ガスなど
  • 貴金属:金・プラチナ・銀など
  • 穀物:大豆・トウモロコシ・小麦など

このような「商品」への投資は、以前は商品先物取引で行われてきました。商品先物取引は株や債券・投資信託とは取引方法などが異なる、ハイリスク・ハイリターンの投資です。そのためコモディティは、初心者には投資が難しい資産とされてきたのです。

コモディティETFの運用開始により「商品」への投資が身近に

近年、コモディティへの投資が身近になった理由には、ETFによる取引が可能になったことが挙げられるでしょう。ETFは、証券取引市場で取引される上場投資信託のため、仕組みや値動きが比較的わかりやすく投資を始めやすい特徴があります。コモディティETFが登場したことで、分散投資先として選びやすくなったのです。

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コモディティETFの2つのメリット

ここからは、コモディティETFを資産に組み入れるメリットおよびデメリットを解説します。

コモディティETFのメリット1:インフレに負けない資産形成を目指せる

コモディティETFの投資対象である「商品」は、世界的な人口増加や新興国の発展などによって、需要が増えています。需要の増加は、食料やエネルギーなどの価格上昇といったインフレを招きます。インフレ時には、現金や預金では資産価値を守ることができません。一方、コモディティETFは、物価上昇と連動して価格が上がるため、インフレ時の資産価値の維持を期待できるのです。

コモディティETFのメリット2:「金」は有事の安全資産となる

コモディティの中でも特に「金」は、実体がない株式や債券とは異なり、有事に資金が集まる安全資産といわれます。株式と併せて「金」を含むコモディティETFを保有することで、有事にも強い資産を目指せるでしょう。

コモディティETFのもつ2つのデメリット

次に、コモディティETFに投資する2つのデメリットを解説します。

コモディティETFのデメリット1:価格変動の幅が大きく、変動要因がわかりづらい

コモディティETFは、値動きの幅が大きく、ほかのETF商品に比べるとリスクが高めの金融商品です。また、価格変動要因は世界情勢や景気・天候など複合的で、値動きがわかりにくい点には注意しましょう。

コモディティETFのデメリット2:分配金がない

「商品」に投資するコモディティでは、分配金の支払いは行われません。それは、「商品」からは配当や賃貸収入のような定期的な利益が発生しないからです。コモディティETFへの投資では、値上がりによる売却益の獲得を目指しましょう。

分散投資の1つとしてコモディティETFを資産候補に

実物の「商品」に投資するコモディティETFは、株や不動産・債券とは異なる特徴を持つ金融商品です。インフレや有事に強い資産である一方、値動きが大きくリスクが高めという注意点もあります。新たな資産での投資を検討している人は、分散投資の1つとして少額ずつコモディティETFを組み入れてみてはいかがでしょうか。

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