人材の流動化が進み転職市場での競争が激しくなっていくなか、転職を繰り返すことで年収アップを継続することは難しい時代となりました。現役時代の年収が増えたとしても老後に受け取る年金は一定以上には増えないという問題もあります。そこで将来を考えて追求したほうがよいことは、高収入よりも総資産といえるのではないでしょうか。

本記事では800~1,500万円の年収の人が、総資産を1億円以上に増やすための資産運用について考えてみましょう。

特定のマーケット変動に依存しないポートフォリオを

金融
(画像= GERMAN/stock.adobe.com)

「高収入だけど資産があまりない」という人の場合、元手となる資金を構築する必要があります。例えば収入額にかかわらず「2割を貯蓄する」と決めて天引きするなど立てた目標を確実に毎月こなしていくことが重要です。貯蓄した後の残りの8割で生活費をまかなうよう家計を調整し、投資の元手となる資金をつくりましょう。

高収入であれば仕組みを構築し習慣化できれば総資産は確実に増えていきます。ある程度まとまった金額になったり、すでにまとまった貯蓄があったりする場合は、金融資産への投資を検討しましょう。ここで重要なのは分散投資です。性格の異なる複数の資産に分散して投資をすることで特定のマーケットの変動に依存しない強固なポートフォリオを組むことができます。

例えば国内の上場株式や投資信託といったものだけでなく海外の金融商品や未公開株ファンド、ヘッジファンド、金・農産物、不動産などさまざまな金融商品にも目を向けることが必要です。

高収入のサラリーマンという優良な属性を生かせるのは不動産投資

800~1,500万円といった全国の平均年収以上の人たちは、世間的には高所得者であり金融機関から見た属性は高いといえます。高収入のサラリーマンという属性を生かして一気に資産を積み上げられる投資手法が不動産投資です。なぜなら金融機関からの融資をフルに活用することで、少ない投資額でも大きな資産を取得できるのが不動産投資のメリットの一つだからです。

もちろん不動産という資産が手に入ると同時に巨額の負債を抱えることになります。しかしその負債をコツコツと返済してくれるのは不動産の毎月の賃料です。不動産自体が働いてくれることで毎月の返済原資となるキャッシュが生まれるため、基本的には返済が進み純資産は着実に増えていくことになります(空室率の上昇や家賃の下落、金利の急上昇などリスクあり)。不動産は所得税の節税に有効な一面もあります。

今後の年収アップに限界を感じている人は年収に固執しすぎず、総資産を1億円まで構築する方法を模索することが重要です。総資産を増やすためには投資は欠かせません。金融資産への分散投資や不動産投資の知識を身につけて、総資産アップを目指していきましょう。

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