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インターネット上では、「投資信託は儲からない」という意見も見受けられます。しかし実際は、投資信託で損をしている人もいれば、儲けている人もいます。せっかく投資信託を運用するなら、損はしたくないものです。投資信託で儲けるための考え方や行動を学びましょう。
目次
“要注意銘柄”や間違った行動を避ければリターン確率は高まる
投資信託で儲けを出している銘柄はたくさんあります。誤った銘柄選びや行動をとらなければ、リターンを得られる確率は高まります。
この記事では、はじめに投資信託における「儲け」とは何か、どれくらいのリターンが得られるかを解説します。「投資信託は儲からない!」という誤解を解いたうえで、儲からない理由の1つである「要注意銘柄」について、考えていきます。これを避けることがリターンを出す確率を高める第一歩です。
そして投資信託を選ぶ際に欠かせない、「目論見書」を読むときのポイントについても解説します。最後に、投資信託で儲からないパターンを知ることでリターン確率をさらに高めていきます。
そもそも投資信託で儲けるとはどういうことか?
「投資信託は株式と似たような投資」と捉えている人もいるようですが、はじめに両者は本質がまったく異なることを理解しておきましょう。
株式投資は、投資した銘柄の値上がりを目的としている人も多いでしょう。この場合、ハイリスク・ハイリターンの投資といえます。価格が急上昇する個別銘柄と巡りあえれば、資産を一気に増やすことが可能です。元値の10倍になるテンバガー銘柄、さらには元値の100倍以上になる銘柄もあります。ただ、そのぶんハイリスクを伴い、短期間のうちに株価が数十%急落するケースも珍しくありません。
一方、投資信託は間接的に数多くの株式・国債・そのほかに分散投資するため、短期間で資産が増えることはほとんどありません。ローリスク・ローリターンの投資といえるでしょう。時間をかけ、コツコツ資産を増やしていくのが基本です。
「投資信託=儲からない」は思い込み リターンの出ている銘柄例
投資信託で「儲ける」には2つの要素があります。1つめは投資信託の基準価額(値段)です。買ったときよりも値段が上がっていれば、そのぶんがリターンになります。もうひとつは分配金です。安定的に分配金をもらえれば、リターンがストックされていきます。これらを合わせた「トータルリターン」を出せている投資信託の銘柄は数多くあります。その一例は次のとおりです。
日興アセットマネジメント「グローバル・フィンテック株式ファンド」
直近1年のトータルリターン:49.17% ※
直近3年のトータルリターン(年率):26.50% ※
信託報酬(税込):年1.925%
信託財産留保額:なし
決算頻度:年1回
運用方針:世界中の株式のなかから、今後の成長が期待されるフィンテック関連企業を中心に投資する。銘柄選びの参考として、アメリカの実績豊かな調査会社の情報を活用しています。
三井住友DSアセットマネジメント「グローバルAIファンド」
直近1年のトータルリターン:37.71% ※
直近3年のトータルリターン(年率):21.38% ※
信託報酬 (税込):年1.925%
信託財産留保額:なし
決算頻度:年1回
運用方針:世界中の株式のなかから、成長性が高いと予測されるAI(人工知能)関連銘柄を中心に投資する。具体的な投資対象はAIテクノロジーを直接開発する企業、AI技術を応用したサービスを展開する企業などです。
ブラックロック・ジャパン「ブラックロック・ゴールド・ファンド」
直近1年のトータルリターン:45.00% ※
直近3年のトータルリターン(年率):15.18% ※
信託報酬 (税込):年2.2%
信託財産留保額:なし
決算頻度:年1回
運用方針:南アフリカ、オーストラリア、カナダ、アメリカなどの金鉱企業を中心に投資する。候補企業の金埋蔵量や産金コストなどをもとに割安と考えられる銘柄を厳選しています。
※各投資信託の銘柄情報は、すべてモーニングスター調べ。2020年8月13日現在の情報。
※トータルリターンは値上り益に分配金を加味して算出。
ただし、これらの銘柄はリターンを出してきたからといって、将来もリターンを出せるとは限りません。推奨銘柄として紹介しているわけではないことにご注意ください。あくまでも投資信託でリターンを得られることを実感していただくために紹介しています。
投資信託が儲からないといわれる理由「要注意銘柄」を知ろう
投資信託は、株式投資に比べるとローリスク・ローリターンの位置づけです。さらに、投資信託のなかでも投資対象によってローリスク・ローリターンな銘柄と、ハイリスク・ハイリターンな銘柄があります(下表を参照)。儲けることを重視するのであれば、ハイリスク・ハイリターンの銘柄を買うのが得策のようですが、実際にはそう単純ではありません。
そして、これらの投資信託のなかには「投資信託は儲からない!」といわれる理由になっている「要注意銘柄」があります。これらの銘柄を避けることで、結果的にリターンを出せる確率が高まります。
要注意銘柄1:運用コストの高い投資信託
・投資信託にはさまざまな運用コストが発生する
投資信託の運用コストは銘柄によって異なります。運用コストの少ない銘柄を選ぶことで、トータルリターンを高めることが可能です。また、元本割れしたときも運用コストの低い銘柄を選んでおけば、損失を最小限に抑えられます。
投資信託の主な運用コストとしては、銘柄の購入時に支払う「買付手数料(購入時手数料)」、運用中にファンドに払う「信託報酬(運用管理費用)」があります。ほかにも、解約時に「換金手数料」「信託財産留保額」などのコストが発生するケースもあります。
▽投資信託にかかるコスト
買付手数料 | 信託報酬 | 信託財産留保額 |
投資信託を買うときにかかる。この手数料が発生しない銘柄や販売会社もある。 | 運用中に毎日発生する手数料。年率で表記される。 | 購入時あるいは換金時にかかり、信託財産に留保される。発生しない銘柄もある。 |
・信託報酬は継続してかかる点に注意
これらの運用コストのなかで最も注意すべきは「信託報酬」です。なぜなら、ほかのコストが購入時や解約時にかかるのに対し、信託報酬はその銘柄を保有している限り、発生し続けます。つまり、保有期間が長くなるほどトータルコストが増えるということです。
一般的な信託報酬は年率0.5~3%程度です。信託報酬の低さだけで銘柄を選ぶべきではありませんが、少なくとも長期保有を前提にするなら信託報酬が高い銘柄は避けるべきでしょう。
・「ノーロード」銘柄を選んで買付手数料をカットする
買付手数料は購入金額に対して1~~3%程度が一般的ですが、「ノーロード」と呼ばれる買付手数料が発生しない銘柄もあります。運用コストはかからないに越したことはありませんが、ほかの費用や商品性を理解したうえで検討することが肝心です。
・検索ツールで運用コストの低い銘柄を簡単に絞り込める
信託報酬が安く、買付手数料がかからない銘柄は、各証券会社などが用意するツールを活用すれば簡単に絞り込めます。例えば、ネット証券の開設口座数で国内トップのSBI証券の検索ツール(パワーサーチ)で「買付手数料無料(ノーロード)」「信託報酬1.1%以下」の条件で絞り込むと724件の銘柄が表示されました(2020年8月13日現在)。こういった検索ツールを駆使しながら、運用コスト面で有利な銘柄を比較検討しましょう。
要注意銘柄2:毎月・隔月分配型の投資信託
毎月分配型の投資信託とは、決算を毎月行って、投資家に毎月分配金を支給する銘柄です。同様に、こまめに分配金を出す投資信託として隔月型の銘柄があります。
こういった毎月・隔月分配型の投資信託は、一見すると多くのリターンが得られて魅力的に感じられます。しかし実際には、大半の銘柄が通常の分配金ではなく、投資元本を取り崩す元本払戻金(特別分配金)を支払っています。つまり、自分が預けたお金の一部が形を変えて戻ってきているだけのケースも多いのです。
これにより、投資信託の資産額が減少すれば、そのぶん基準価額は下がります。つまり、毎月・隔月分配型の投資信託は一時的には儲かっているように感じても、損をしやすい銘柄なのです。
要注意銘柄3:ローリスクだけを追及する投資信託
投資信託は、ローリスク・ローリターンの金融商品なので、老後資金を準備するなどの目的に向いています。ただし、ローリスクを過度に追及した無難な商品を選んでしまうと、「損をしにくいけれど儲からない」ということになりがちです。
投資信託の運用先には、主な国内外の株式・債券などがありますが、一般的に株式の組み入れ比率を減らすほど価格変動幅が抑えやすくなり、ローリスクになります。ただこのような安定重視型の投資信託はローリスクな分、リターンが少ない可能性もあります。儲けるというよりも資産を守るための商品と理解したほうがよいでしょう。リターンを得たい人にとっては要注意銘柄になります。
投資信託でリターンを出したいなら目論見書は要チェック
もうひとつ、投資信託でリターンを出すために意識したいことがあります。それは、「過去の基準価格の値動きにとらわれない」ということです。過去にずっと基準価額が上がっていて分配金が安定的に出ていても、これから先リターンが出る保証はどこにもありません。
投資においては、過去のリターンだけを見て商品を選ぶのは避けたい行動です。これは金、株式、不動産など、ほかの投資分野にもいえます。金融商品は、あくまでも世界経済の流れやトレンド、商品の特性などを考慮しながら自己判断で選ぶことが大事です。そこで役立つのが目論見書です。
目論見書は投資信託の商品性がくわしく説明されている資料なので、すべてに目を通すのが理想です。少なくとも、以下に挙げる3つのポイントはしっかり確認したうえで購入しましょう。
目論見書のポイント1:ファンドの目的・特色
ファンドの目的・特色は非常に重要な情報なので、目論見書の冒頭に記載があります。どんな対象に投資をしていくのか(国・種類・分野など)、何を重視して運用していくかなどが説明されています。自分自身が可能性や安定性を感じる対象に投資している銘柄を選ぶのがよいでしょう。
目論見書のポイント2:分配方針
分配方針も見逃せない情報です。どれくらいの頻度で分配金を受け取られるのか(毎月・半年・1年ごとなど)、どのような形で分配されるのか(再投資されるのか否か)などが解説されています。
目論見書のポイント3:基準価額の変動要因
投資信託は元本割れするリスクがあります。具体的にどのようなリスクがあるのか、あらかじめ理解しておきましょう。例えば、価格変動リスク、信用リスク、為替変動リスクなどがあります。
これだけは避けたい!投資信託で儲からない2つのパターン
ここまで解説してきたように、投資信託でリターンを出すには「損をしやすい要注意銘柄を避けること」「過去のリターンに惑わされず、目論見書を見て購入すること」が大事です。併せて、以下に挙げるような、投資信託で儲からない(損をしてしまう)パターンを避けることも重要です。
パターン1:不安になって短期間でやめてしまう
・1年以内に積立投資を解約する人が約4割もいる
投資信託のなかでも、積立型は長期間運用することではじめてリターンを得られます。しかし、楽天証券の調査によると、投資信託を積み立てている人の平均積立期間は22ヵ月。さらに積立投資を1年以内に解約してしまう人は約4割もいるようです。このような限られた期間では、積立型の投資信託でまとまったリターンを得るのは困難です。
投資信託は、株式投資やFXなどのように短期でハイリターンを狙うものではありません。仮に月々3万円を年間利回り3%で運用しても、1年間で得られるリターンは5,000円でしかないのです。同じ月3万円・3%を30年間運用すると、リターンは約668万円になります。「時間(期間)を味方につけること」が投資信託では重要です。
・損をしても儲けても、不安になってやめてしまう
では、そもそも投資信託をやめてしまう理由は何でしょうか。考えられる1つめの理由は、「損をしてしまったから」です。たとえ「投資信託は長く運用することでリターンを得られる」と頭ではわかっていても、実際には、損失したことで不安になってやめてしまうこともあります。
投資信託をやめてしまう2つめの理由は、逆に「儲かったから」です。儲かったことで「この先、値下がりして損するのではないか」と不安になり、利益確定(利確)をしたくなります。このように、損をしても儲けても不安になってやめてしまいやすいのが、個人投資家の心理といえるでしょう。
パターン2:投資貧乏になってしまった
老後資金のために投資信託をはじめることは、有意義な人生を送るのに有効です。しかし、投資をする額、積み立てる額があまりに多すぎて余裕がなくなり、長続きしないということもよくあるパターンです。
解約しない場合でも、家計に占める投資の割合が大きくなりすぎて、手元の現金がなくなることもあります。こういった状況で予想外の出費が発生すると、投資で利回りを稼ぐはずが、カードローンを使ってしまい高い利子を払うことになるケースもあるので要注意です。
投資信託で儲からない2つのパターン。それぞれの原因と解決策
前出の「投資信託で儲からない2つのパターン」は次の内容でした。それぞれに原因と解決策があります。
パターン1:不安になって短期間でやめてしまう
パターン2:投資貧乏になってしまった
儲からないパターン1:「不安になって短期間でやめてしまう」の原因と解決策
投資信託は「長期保有をすることでまとまったリターンを得やすい」という基本を理解していれば、儲けても損をしても続けられたかもしれません。もし、この本質を十分理解しているのにも関わらず「不安な気持ちに負けてやめてしまった!」という人は、そもそも投資に不向きな性格である可能性も考えられます。
・[解決策]投資信託の基本知識を勉強する
最近では、インターネット上で投資を勉強できる環境が整っています。ただし、個人のブログ情報などでは偏った考え方や、まねできない方法などが紹介されていることもあります。情報の精度が高いのは、知名度のある金融メディアやネット証券が運用するメディアなどの情報です。併せて、投資信託の入門者向けの書籍を1、2冊ほど読めば、必要な基本知識は得られるでしょう。
儲からないパターン2:「投資貧乏になってしまった」の原因と解決策
投資貧乏になる原因は、急な出費に耐えられる貯金がない、家計に占める投資の割合が高すぎる、などが挙げられます。投資や資産運用は大切ですが、不測の事態に備えて最低限の預金を確保することが必要です。一般的に、最低限手元にあると安心といわれる預金額は「月の生活費の3ヵ月分程度」といわれます。この預金がまだない人は、投資よりも最低限必要な貯金を優先するほうがよい場合もあります。
・[解決策]投資よりも最低限の貯金を優先する
ダイエットと同じで、短期間で無理に貯金をしようとすると反動が出やすいので、中長期的な期間と目標額を決めてコンスタントに貯金をしていくのがよいでしょう。そのためには、出費と収支の両面から改善していくのが効果的です。
出費については、使っていないサブスクリプションサービスの解約や、価格が高かった割に使用頻度の低いモノは買わないなど、支出の見直しでムリなく圧縮していきましょう。収支については、複業(副業)やキャリアアップなどを行って増やせるとベストです。
まとめ:リスクとリターンのバランスを見ながら、人生設計に合った銘柄選択を
ここまで解説してきた「投資信託でリターンを出すための方法」は次のようにまとめられます。
- 前提として、投資信託は長期でリターンを得るのに向く金融商品である。
- 投資信託のなかでも、ローリスク・ローリターンの銘柄、ハイリスク・ハイリターンの銘柄などさまざまな種類がある。
- とはいえ、単純にハイリターン商品を選べば儲かるわけではない。
- 「投資信託が儲からない!」といわれる理由の1つ、「要注意銘柄(運用コスト高、毎月・隔月分配型、過度のリスクヘッジ)」を避けることでリターン確率が高まる。
- 併せて過去のリターンに惑わされず、目論見書を読んで銘柄選びをし、損をしてしまうパターンを避けることでリターン確率をさらに高められる。
少なくとも、投資信託でローリスク・ハイリターンのような都合のよい銘柄は存在しません。これはほかの金融商品も同じです。リスクとリターンは裏表の関係にあります。「どこまでなら損をしても許容できるか(リスク)」「将来どれくらいのお金が必要か(リターン)」。この2つを軸に、自身の人生設計に合った投資信託や金融商品を選ぶことを大切にしていきましょう。
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