長期的な資産形成を持続させるためには、リスクの高い投資をご自身の資産運用に組み込むのも選択肢の1つです。「無理のないハイリスク・ハイリターン投資」の取り入れ方を考えてみましょう。

目次

  1. ハイリターンが狙える金融商品は?
    1. ハイリターンが狙える金融商品1:超低位株・倒産株
    2. ハイリターンが狙える金融商品2:信用取引
    3. ハイリターンが狙える金融商品3:アクティブ型投資信託
    4. ハイリターンが狙える金融商品4:融資型クラウドファンディング
  2. 非課税措置のあるNISAやiDeCoを活用する
  3. コストの低いネット証券を活用し、リターンを有利にする
  4. ハイリターン金融商品のリスク
  5. ハイリスク・ハイリターンの運用が、長期的な投資ライフにおいて吉と出る場合もあり

ハイリターンが狙える金融商品は?

まずは株式、投資信託、債券それぞれの、ハイリスク・ハイリターン商品を紹介します。

ハイリターンが狙える金融商品1:超低位株・倒産株

株式投資は、投資のなかでも歴史が長く、さまざまな取引手法が確立しています。キャピタルゲイン(売買差益)を狙うものでは、企業の成長を期待して投資するグロース投資や、経営実態に比べ株価が割安な企業に投資するバリュー投資などがよく知られています。

これらの手法は、収益を得るまでにある程度の時間が必要ですが、短期間でキャピタルゲインを狙う取引方法としては、業績悪化や発行済株式数の多さにより株価が低迷している「超低位株」や「倒産株」への投資が挙げられます。これらは株価が安く、少ない資金で大量に取得できるため、業績好転などで大きな値上がりがあればキャピタルゲインも大きくなります。

さらに安値での大量取得を突き詰めた投資手法が、「倒産株」の売買です。倒産株とは、倒産などにより上場廃止が決まった企業の株式のことです。倒産株は整理銘柄に指定され、1ヵ月後には株式市場内での売買が行えなくなります。

倒産株の株価の多くは変動を繰り返しながら、最終的には数円程度にまで下落します。超低位株よりも下落することが多いため大量に購入することが可能で、売買停止までの値上がりのタイミングを逃さなければ大きなキャピタルゲインも狙えるため、好んで売買する投資家も少なくありません。

ハイリターンが狙える金融商品2:信用取引

株式投資では自己資金や保有株式を担保として差し出すことで、資金や株式を証券会社から借りて売買取引ができ、これを「信用取引」といいます。自己資金の最大3.3倍まで取引が可能で、保有していない株式を証券会社から借りて売る(空売り)こともできます。

現物取引では安く買って高く売ることでしか差益を得られませんが、信用取引では株価の値下がりを予測して空売りし、値下がりしてから安値で株式を買い戻せば、その差で収益が発生します。値下がり局面でも利益を狙えるため、株式投資の選択肢が広がります。

信用取引には、証券取引所が規定を定める「制度信用取引」と、証券会社などの金融商品取引業者が規定を定める「一般信用取引」の2つがあります。制度信用取引は6ヵ月以内の返済が定められていますが、一般信用取引の返済は金融商品取引業者との合意によって自由に定めることができます。後者では同じ保証金で一日に何度も売買できる「一日信用取引」など、さまざまな取引を利用することができます。

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ハイリターンが狙える金融商品3:アクティブ型投資信託

投資信託には日経平均先物やTOPIX(東証株価指数)などのインデックスに連動した運用益を目指すパッシブ型と、ファンドマネージャーの手腕によりインデックス以上の収益を目指すアクティブ型投資信託があります。機械的に売買を行うパッシブ型よりも、ファンドマネージャーの知識や経験がフル活用されるアクティブ型のほうが、信託報酬などの手数料が比較的高額となります。

アクティブ型を選ぶ際は、ファンドマネージャーのパフォーマンス評価が重要となります。単純なリターンの大小ではなく、そのリターンを得るためにどれくらいのリスクをとっているかを計測する「シャープ・レシオ」など、いくつかの手法が開発されています。

また、代表的なインデックスを運用のベンチマークとするパッシブ型よりも、アクティブ型は多種多様のベンチマークを用いて運用されます。多様な金融資産を組み合わせて運用するためで、国内株であればTOPIX、JPX日経インデックス400、日経平均株価など、外国株であればMSCIコクサイインデックス、MSCIワールドインデックスなどがベンチマークとなっています。

アクティブ型への投資を行う際には、ファンドの目的や投資先、リスクや運用実績などが記載された「目論見書」を読み、ベンチマークをどれだけ上回る運用実績を上げているかを確認することが重要です。

ハイリターンが狙える金融商品4:融資型クラウドファンディング

商品開発や起業のために、インターネット経由で不特定多数の人から資金を集めるクラウドファンディングは、自己資金が小さくても資金を調達しやすく、出資者にとっては少額で支援しながら商品やサービスでのリターンが見込めるため、幅広い分野で活用されています。

これに対して融資型クラウドファンディングは、個人投資家から小口の資金を集める点は同じですが、資金を大きくして借り手企業に融資し、出資者が金銭的なリターンを得る点で、通常のクラウドファンディングとは異なります。

融資型クラウドファンディングの事業者が、資金提供者と融資先の仲立ちをするわけですが、融資先は匿名とされ、出資者には融資先の経営方針に意義を唱えるなどの権利はありません。投資をすると、予定される運用期間後に、元金の返済と利息を受け取ることができ、その利回りが5%以上に設定されているものが多く、案件によっては10%以上の利回りを示すものもあり、通常の株式投資にはないハイリターンを期待することができます。

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非課税措置のあるNISAやiDeCoを活用する

NISAやiDeCoでは、一定の非課税投資枠まではキャピタルゲインが非課税となったり、控除額の大きな退職所得を利用したりすることができるため、所得税額を小さくすることができます。

ハイリターン投資では売買が多くなるため非課税投資枠をすぐに使い切ってしまいそうですが、長期保有する金融商品を組み合わせるなどで節税効果を高めることは可能です。

たとえばリスクを抑えた長期分散投資を行う場合、株式のリスクを抑えるため逆の値動きをしやすい債券を加えることがあります。この際、ローリターンの債券をNISAやiDeCoで購入してしまうと、非課税枠の効果が弱まってしまいます。株式などのハイリターンが見込める金融商品はNISA、iDeCoで投資し、課税口座はリターンが小さく非課税枠の恩恵が小さい債券などの安全資産にあてるなど、ハイリターン資産とローリターン資産の組み合わせで節税効果を高めることも可能です。

コストの低いネット証券を活用し、リターンを有利にする

ハイリスク・ハイリターン投資は、手数料が高くなりやすい傾向がありますが、特に株式を利用した場合はそのコストが大きな問題となってきます。

キャピタルゲインを狙う場合は、タイミングを逃さず売買を行うことが重要ですが、売買手数料が高い証券会社を利用していると、手数料を惜しんでタイミングを逃すことになりかねません。

また、スマートフォンの普及にともない、場所を選ばず株取引が行えるようになっていますが、証券会社によって株取引アプリなどのツールには大きな違いがあり、利便性の高い証券会社選びが取引の成否を分けるようになってきています。

ネット系証券会社では、売買手数料が比較的低く、機能が充実した取引ツールも提供されているため、ハイリスク・ハイリターン投資を行う場合は有力な選択肢となるでしょう。

ハイリターン金融商品のリスク

・倒産株のリスク:上場廃止の際には無価値に

倒産株を利用した取引は元手が数倍にもなることもありますが、売却できずに上場廃止を迎えてしまった場合は高い確率で無価値となってしまいます。超低位株は業績の好転により株価が急騰することがありますが、倒産株にはそのようなサプライズは期待できません。

超低位株や倒産株はわずかな機を逃さず売買できなければ、大きな損失を生むことになります。かなり上級者向けの投資手法といえるでしょう。

・信用取引のリスク:レバレッジの分だけ、リスクも大きくなる

自己資金に最大3.3倍ものレバレッジをかけて運用できる点が信用取引の醍醐味ですが、これは大きなリスクも負うことを意味します。大きなリターンを得られる可能性がある反面、損失もそれだけ大きくなるということです。大きな損失とならないよう、よりすばやい損切や利益確定の決断をせねばならず、市場への深い知識と観察力、経験が求められる取引といえるでしょう。

・融資型クラウドファンディングのリスク:通常の金融商品とは異なる知識が必要

ただし、この仕組みだけでは資金提供者のリスクがあまりに大きいため、融資先企業が所有している不動産などが担保として設定されることがあります。担保設定により、万が一返済が滞った場合でも、担保権を行使することで元金回収が見込まれます。このように融資型クラウドファンディングでは金利収入のほか、元金の保全性が重要となりますが、不動産が担保となっている場合は以下の点に要注意です。

  • 担保価値の算出に不動産鑑定士などが関与しているか
  • 融資額に対して担保の価値は充分か
  • 担保を売却して融資を回収した場合、元金の償還を受けられる順位(抵当権順位)は上位か
  • 担保物以外の財産に責任が及ばないノンリコースローン(非遡及型融資)であるか

うまくいけばハイリターンが望める融資型クラウドファンディングですが、債権や担保など、通常の金融商品とは異なる知識や理解が必要な投資だといえるでしょう。

ハイリスク・ハイリターンの運用が、長期的な投資ライフにおいて吉と出る場合もあり

資産形成の基本はリスクを抑えた長期分散投資です。しかし、ある程度のリスクを組み込んだほうが運用に積極的になり、結果として長期運用につながるという人もいるでしょう。投資の目的や目標は人それぞれですが、人まかせの運用よりも、自ら研究し経験値を積んだ投資のほうが、結果として損益リスクを抑えられる可能性もあります。

長く投資を続けるために小さなリスクを取ることで、大きなリターンを狙うのも有力な運用スタイルといえるでしょう。

菊原 浩司
2級ファイナンシャルプランニング技能士、一種証券外務員資格保有、管理業務主任者 人生のお金の設計図であるマネープランには、マイホームの取得や養育費の準備、老後資金の確保といった問題に対処するため、資産運用やリスク対策の為に各種保険を利用していく必要があります。 複雑化するマネープランに対し、PDCA【Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)】サイクルを利用したコンサルタントを行っている。

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