7月13日、再生可能エネルギー発電施設の開発・事業運営を手掛けるレノバ <9519> の株価が一時5480円まで買われ、上場来高値を更新した。今年3月11日の安値2924円から4カ月ほどで87%の上昇である。カーボンニュートラルが世界的なテーマとなり、株式市場でも「脱炭素関連銘柄」が物色される中、レノバもシンボルストック的な人気を集めているようだ。後段で述べる通り、日本政府が太陽光発電の導入量を2030年度に2倍以上(2019年度比)に増やす方向で検討に入ったほか、日本銀行(日銀)が企業の気候変動対策を促す新たな資金供給策を導入する方針が伝えられたことも、上昇に弾みをつけた一因と見られている。

株式市場では「国策に売りなし」という格言がある。今回は脱炭素社会への機運が高まる中で人気化する、レノバの話題をお届けしよう。

国策に売りなし? 高まる脱炭素社会への機運

レノバ,株価
(画像=清十郎 / pixta, ZUU online)※画像はイメージです。

『太陽光30年度2倍以上 環境省が2000万キロワット増強案』日経電子版のヘッドラインにそのタイトルが並んだのは7月6日のことだった。日本政府が太陽光発電の導入量を2019年度の5580万キロワットから2030年度に1億1000万キロワット超へ2倍以上増やす方向で検討に入り、そのうち環境省が約2000万キロワット分を増強する対策案をまとめたことを伝えるものだった。

また、7月7日には日銀が企業の気候変動対策を促す新たな資金供給策を導入する方針も明らかになった。金融機関が脱炭素のために投資や融資をする際には、日銀が金利ゼロで貸し出すことを検討しているというものだ。