レーザーテック <6920> をご存知だろうか。神奈川県横浜市に本社を置く、半導体関連装置製造業者だ。半導体の生産プロセスに欠かせないマスクブランクスやフォトマスクの検査装置等を手掛けており、マスク欠陥検査装置で世界供給の約60%を占めるほか、マスクブランクス欠陥検査装置の世界シェアに至っては100%と独占的に供給している。DX(デジタルトランスフォーメーション)等を後ろ盾とした世界的な半導体需要および半導体設備投資の拡大が、レーザーテックの業績を後押ししているようだ。ちなみに、レーザーテックの株価は2019年1月の安値1261円から今年6月の高値2万3930円まで2年半で19倍に上昇している。

今年2月に日経平均を3万円台に押し上げた要因の一つに「半導体関連銘柄」の上昇が指摘されるが、日本市場に限らず半導体は世界的に人気の高いセクターでもある。レーザーテックは半導体人気を象徴する銘柄の一つと言えるだろう。とはいえ、ここにきて外資系証券会社が立て続けにレーザーテックの格下げに動くなど気になる情報もある(詳細は後述)。

今回はレーザーテックの話題をお届けしよう。

半導体関連、世界の株式市場をリード

レーザーテック,株価
(画像=ty_cgi_stock / pixta, ZUU online)

21世紀に入り、インターネット社会の進展と経済のグローバル化が加速する中で、世界各国の株式市場で関連銘柄が同じような動きをするケースが見られるようになった。半導体も例外ではなく、たとえば各国の半導体関連銘柄は米国のSOX指数(フィラデルフィア半導体指数)に連動して動く傾向にある。実際、東証では東京エレクトロン <8035> やアドバンテスト <6857> 、レーザーテックなどがSOX指数の動きに反応する場面が度々観測されている。

SOX指数は半導体の設計や製造、流通、販売等に関連する主要企業30社で構成した指数であるが、そもそも半導体はスマートフォンやパソコン、家電製品、自動車など様々な産業に使用されることから景気の先行指標として注目される側面もあるようだ。