8月13日、東証1部に上場するHOYA <7741> の株価が一時1万7580円まで買われ、上場来の高値を更新した。今年3月5日に付けた年初来安値1万1665円から約5カ月間で50%上昇した計算だ。後段で述べる通り、HOYAは7月29日の立会時間中に2022年3月期の第1四半期決算(4〜6月)を発表、売上高・利益ともに四半期ベースで過去最高を記録したことで投資マネーを呼び込み、上昇に弾みを付ける展開となった。

HOYAといえば、メガネ用レンズやコンタクトレンズをイメージする消費者も多いかもしれないが、株式市場では「半導体関連」として注目される企業でもある。HOYAの「情報・通信事業」は業績を牽引するセグメントに成長しており、株式市場関係者も期待を寄せているようだ。

今回はHOYAの話題をお届けしよう。

HOYAの業績を牽引する「情報・通信事業」

HOYA,株価
(画像=ケーゴ / pixta, ZUU online)

HOYAの源流は1941年、レンズ等の光学ガラス製造のために創業した東洋光学硝子製造所までさかのぼる。1945年にはクリスタルガラス食器製造に参入し、1947年には商号を保谷クリスタル硝子製造所に変更した。ちなみに、商号の「保谷」は創業の地である東京都保谷市(現在の西東京市)に由来する。その後、合併等を経て1960年には保谷硝子に商号を変更、1961年には東証2部に上場を果たし、1962年にはメガネ用レンズ、1972年にはソフトコンタクトレンズの製造を開始、消費者向けの製品で着実に売上高を伸ばし、1973年には東証1部および名証1部に指定替えとなった(2003年に名証1部上場廃止)。そして、1984年には子会社の吸収合併を経て、商号を現在のHOYA(ホーヤ)に変更している。