本記事は、つちやけいこ氏の著書『不動産10物件 株100銘柄 保有の元証券ママと学ぶ 女性のためのお金の増やし方』(ぱる出版)の中から一部を抜粋・編集しています
本気でお金を増やしたいなら「株」
ここまで投資の「入口」として投資信託の話をしてきました。金額が少なくても世界の株式に幅広く投資できるメリットなど、投資の入門としては最適の商品でしょう。ただ投資信託だけで資産を大きく増やしている人は周りを見ても少ないと思います。
投資信託が儲からないということではなく、先ほどのチャイナオープン(HSBC投信)のように相場全体の値動きよりも高いパフォーマンス(運用成績)を上げている投資信託はあります(もちろん今後も高いパフォーマンスを上げるとは限りません)。
投資について知る「入口」としては投資信託やETFでいいと思いますが、さらに資産形成をしようと思っている方は、できればその経験を踏まえて、次のステップに進むことも考えてみましょう。
具体的には、個別の「株」です。
日本証券取引所に上場し売買できる株は3700社以上あり、そのなかで1年間で5倍以上に上がる銘柄がいくつかあるのはご存知でしょうか。
何年間かかけて100倍になる銘柄もある一方で、経済危機などで最悪の場合、その会社が倒産してゼロになってしまうものもあります。
ことさら下がるリスクだけを見てしまえば、「株はこわい」となるのも当然です。でも、自分の努力次第でリスクを減らし、「大きな」リターンにつなげていくことが十分可能なのも「株」です。
「株」のメリットからお伝えしましょう。
最大のメリットは、何と言ってもリターンが大きいことです。
今、米国株に勢いがあって、グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾンの頭文字をとった「GAFA」の株価などが絶好調という話は聞いたことがあるでしょうか。
数年前に買っておけば、宝くじとは比べものにならない確率で株価が100倍になったものもあります。
たとえば米国アマゾンの株価を見ると、1998年に10ドル前後でしたが、直近2021年5月には3200ドルで、単純に23年で320倍になっています。10万円投資していたら、3200万に増えているということです。
実は私も、証券時代に外国株式部の先輩からアマゾンを紹介してもらい、10万円くらい投資していましたが、数日で30万円になったことが嬉しくて、短期間で売ってしまいました。それからも上昇し続けるアマゾン株を今も懐かしい思い出とともに眺めています。
このようなことは、日本でもあります。ファーストリテイリングやヤフーなど有名な企業を何十年か前に買っておけば、100倍以上になっていました。最近でも、コロナ禍の上下相場でソフトバンクや楽天をはじめ、1年間で株価が2倍以上になった銘柄は多くあります。
絵空事や夢物語ではなく、私たちが生きている間に実際に起きている「大きなリターン」であり、それが株式投資の最大のメリットです。
面白いのは、そのような銘柄を発掘するための勉強は、ネットが発達した今、1円もかからないということです。過去から学び、どういう銘柄なら長期的な成長が望めるかということを探索し続けていれば、一生のうちに数倍になる銘柄に何度か巡り会えるでしょう。
女性ならでは視点で、ぜひ広く見渡してみてください。一緒に第二のアマゾンをみつけませんか。
身近なところでは、オリエンタルランド(4661)も数年かけて良く上がりました。私は年間パスポートを何年も継続保有するくらいディズニーランドが好きで、運営会社であるオリエンタルランドの株を数年前に35万円(1株3500円×100株)で買い、優待ももらって楽しんで保有しています。それが最近は170万円(1株1万7000円×100株)前後になりました。
買った値段の5倍ほどになった計算ですが、先ほどのアマゾンでの早売り経験があるので、これは生涯持ち続ける計画です。
このようなことからわかるように、考え抜いて銘柄を発掘しなくても、みなが知っているような有名な会社が株価上昇することも、株の世界ではよくあります。経営者の判断が間違ったり、会社が無謀なビジネスに走ったりしなければ、長期でみれば多くの人に支持される会社の株価は上がっていく傾向にあります。
米国で世界的に有名な投資家のウォーレン・バフェットさんは、まさにそれを実践し続けて成功した人でしょう。
バフェットさんは毎日のように自分がコカ・コーラを愛飲していて、コカ・コーラの株を買って持ち続けるなど、自分がよく知っている銘柄を長期保有することで世界一の投資家になっています。このように無理はせず、自分の手の届く範囲で考えていけばいいのだと思います。
投資は、たとえれば、結婚にも似ているかもしれません。自分の子ども(自分が貯めた資産も子どもと同じ)の結婚相手にはどんな人がふさわしいでしょうか。まずは、たくさんある会社から総合的に見て選びます。現在、東京証券取引所に上場している会社は計3700社以上ありますから、そのなかから自分の大切な子ども(投資の場合はお金)を預けるには、何が一番大切でしょうか。やはり「人」を見ますよね。
会社なら経営者です。結婚となると一生をかけてもいいと思える相手を選びますよね。投資も同じだと思います。
そこまで本気で選ぶことができれば、結果にも納得できるのではないでしょうか。
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