本記事は、つちやけいこ氏の著書『不動産10物件 株100銘柄 保有の元証券ママと学ぶ 女性のためのお金の増やし方』(ぱる出版)の中から一部を抜粋・編集しています

不動産投資で成功するポイント

不動産投資
(画像=flyingv/PIXTA)

不動産投資で成功するために、次から挙げる5つのポイントに留意して進めてほしいと思います。

(1)値引き交渉

不動産投資で成功するために、まずすべきことは「いかに安く買うか」です。そこで値引き交渉のコツをご紹介します。

中古物件の場合、売主さんとの交渉のなかで、修繕が必要だったら見積書をつけるというやり方があります。

「ここの箇所は現状のままでいいのですが、その代わりリフォームをこちらでやろうと見積もりをしたら、500万円ほどかかるそうです。その分を下げていただくことはできませんか」などと申し出てみるのです。

もちろんあまりに値引きを求めると先方もよい気持ちになりませんから、そういう時はすぐ退散。しかし、どうしても欲しい物件だったら歩み寄るといいでしょう。

値引き交渉は時間がかかることもあって、3~4か月、場合によっては1年かかるケースもあります。

逆に売主さんによっては、もともと親が所有しているもので、あまり思い入れのない場合などは、すぐに売りたいから「いくらでもいい」というケースもあったりします。

まずは、値引き交渉を申し出てみて、損はありません。

(2)物件の選び方

物件を選ぶ際に重視したいのは、やはり「自分が住んでもいいと思えるところ」です。「駅から近いのがいいか、多少遠くてもいいか」とか、「都心と郊外では、どちらがいいのか?」など、いろいろ悩みは尽きないと思います。そもそも、今みなさんが住んでいるところがそれぞれ違っているので、個人の価値観によって条件は異なってきます。

駅の近くに住んできた人は、駅から近いことに価値を見出すでしょうし、郊外の一軒家に自分が住んでいていいと思うなら、「自分が住んでもいい物件」となるでしょう。

探すエリアについても、その判断は、「本人がいいと思えるエリア」に尽きると思います。

自分が生まれ育った街で実家もあれば、地方都市もよくわかる安全なエリアと言えるでしょう。これも人それぞれ違うので、自分に土地勘があったり、愛着があったりする街から探してもいいと思います。

ただ、私は「駅から近い」という条件にはこだわってほしいと思っています。やはり駅に近い物件は値崩れしにくいので、値下がりリスクを減らすためにも重要だと思っています。

私の場合は都心の物件が多いので、「駅から5分以内」を選ぶようにしています。

かつてこのような物件を勧められたことがあります。

12部屋ある2階建てのハイツで、部屋は半分しか埋まっていませんでした。

それでも土地がものすごく広くて、土地の値段を下回るほど安い価格がついていたので、「これはもう震えるほどお買い得」などと言われて見に行きました。

ところが、一目見た印象は、廃墟に近かったのを思い出します。

まず都心から車で2時間かかり、電車だと最寄り駅から30分かかりました。バスを乗り継いでようやくたどり着くような場所だったのです。

紹介してくれた方は「お宝物件です」と推薦してくださるのですが、私にはここまで通って掃除もできないし、その物件を満室にしても、そこに住んでいる人が笑顔で暮らせる姿がその場でイメージできませんでした。

「1億円で買って、すぐに2億円で売れるくらい掘り出し物」と言われましたが、結局、私は買いませんでした。

自分に適した物件というのは、本当に人それぞれだと思います。私にとってはどれだけ儲かるかという収益性よりも、時間をかけて行かなくてはいけないとか、手間がかかるとか、そういうことがとてもひっかかりました。子育てもある私にとっては、都心の駅が近いマンションの方が「今の」自分に合っていると、その時確信しました。

一方で、物件を探す時は、マイナス面ばかりを見ていたらキリがありません。郊外だから、駅から遠いから、といったことばかり考えていると、マイナスにばかり引きずりこまれてしまいます。

そうではなくて、駅前を見たら、ショッピングモールが新しくできているとか、好きなお店があるとか、プラス面に自分のアンテナを張り巡らせて探す方がワクワクするし、楽しめるという一面もあります。

肝心なことは、自分がワクワクしたり、新しいことを発見できる刺激があったりするような、よいところに目を向けることではないでしょうか。

人口減少で「空き家問題」もあり、かつコロナ禍の今、もうお先真っ暗だと思っても、日本の不動産がすべてダメなわけではありません。

「こういう物件を買いたい」という、自分の「軸」をつくっていくと、成功に近づけると思います。

株もそうですが、不動産はもっとそれが顕著に出ます。自分に合っていないと、どうしても楽しめません。お金を増やすことだけを目標にしてしまうと、続かなくなります。

だから、物件選びも、自分のなかで楽しくワクワクするようなものを厳選し、増やしていくようにしています。

不思議なもので、自分が気持ちよくなることにこだわって選ぶと、結果的に大きなチャンスが舞い込んでくる、というのが私の経験上の実感です。

だから、株も不動産も自分がわかる範囲内のことで、気持ちよくできることしかやらないようにしています。

儲かる確率が高そうだからと言って、男勝りに投資する必要はなくて、優雅に考えてゆっくり投資していけば気持ちもよく、結果として成功に近づくと実感しています。

(3)不動産の利回り

不動産投資をするなかで、どうしても気にかけなくてはならないのは、ローンを返済しても、それを上回る家賃収入があるかどうかという「利回り」です。

これは株と同じような考え方ができます。株の場合、PER(株価収益率)という、株価が年間の利益の何倍まで買われているかという指標も参考にするのですが、とくにマザーズやジャスダックといった新興市場を見てみると、何百倍というような、買われすぎている銘柄もよく見ます。

利益を出すために、何百年もかかるような水準まで株価が上昇しているのは、本当の価値をはるかに上回る数字が出ていることになり、それは明らかに普通ではありません。

それと同じで都心の一等地などでは、物件価格が何億円もして利回りがとれないことも多く、そのバランスを考える必要があります。

東京都心の場合、港区、千代田区、中央区などの都心だと利回りが低い傾向があるので、そこから円を広げて、品川区や豊島区を見ていくと、利回りが少し上がります。さらに、都心部から広範囲にまで円を広げていくと、まだ利回りが上がっていくイメージがあります。

大前提として、自分がよくわかるエリアで探し、次に利回りを見ていくようにしましょう。

とはいえ、利回りが低いからダメということもなく、やはりここでも、私は「自分が住んでもいいかどうか」を重視しています。

たとえば、「高いけど水まわりが最新設備になっている」などの条件も考慮に入れます。利回りはあくまで目安として考えておいた方がよいもので、絶対的条件ではありません。

利回りが低い物件は値崩れしにくいという手堅さもあったりしますし、逆に地方で利回りが20%近いという物件も、そこに土地勘があれば掘り出し物になったりするかもしれません。

結局、利回りよりも優先すべきは立地、土地勘ということです。

(4)不動産投資のリスク

次にリスクについても考えてみましょう。

不動産投資のリスクと言えば、いくらまでローンを組んでいいものかと不安に思う人が多いと思います。もちろん1軒目からフルローンというのはお勧めしません。

私の場合も、1軒目は現金で買って、2軒目から銀行に相談し、投資しています。

これは実際に始めてみればわかるのですが、複数の不動産に投資することは、それ自体が分散投資になっていきます。もちろん、複数の物件を買うのは、慣れてきたからこそできるわけですが、それによって不安を減らすことができるのです。

また、リスクを極力減らすためには、いい人から買うことが大事です。メリットばかり強調する人は、疑ってかかった方がいいかもしれません。

きちんとデメリットまで説明できる人が、いいのです。もし、気になることがあれば、何でも質問してみる方がいいでしょう。答えの内容もさることながら、その姿勢が重要です。

なんとなく専門用語ばかりをまくし立てて早く終わらせようとする人でなく、やはり誠意ある回答をしてくれる人が一番です。

世界一の投資家といわれるウォーレン・バフェットさんが、「いい人と悪い取引はできない」とおっしゃっているように、逆に言えば、悪い人といい取引はできるはずはないのです。

不動産屋さんや売主さんに「なぜ売るのですか?」と理由をしっかり聞き、確認しておく。それを隠すようなら、こちらから避けた方がいいです。

やはり自分が気持ちよくなれないものには手を出さないのが鉄則です。

(5)タイミングがすべて

不動産投資をするうえで、どうしても気になるのは「買い時」ではないでしょうか。金額で見ても、人生で一番高い買い物と言われることも多いですから、「できるだけ安く買いたい」というのは当たり前の話です。

不動産の値段は景気全体の流れにも左右されます。ただ、それはずっと見ていないとわからないもので、今日いきなりわかるものでもありません。やはり過去10年間などと比較しながら、少しずつ身につけていくことを心がけましょう。

そして、「継続は力なり」ですから、絶対にやめないこと。「投資の世界は生き残った人の方が強い」とよく言われますが、そのとおりなのです。

不動産は大きな買い物ですから、買うタイミングはとても大事です。

では、今は不動産投資に打って出るタイミングでしょうか?

結論から言うと、私は、今は買い時ではないと思っています。

コロナ禍でリモートワークが進み、通勤する人が減っていることで、都心のオフィス街の空室が目立つようになってきました。

少し前までは、外国人投資家が日本の不動産を買っているというニュースもよく聞かれましたが、これも新型コロナウイルスの影響で、表立っては聞かなくなりました。

加えて国土交通省の統計などを見ても、地価は急に上がる傾向にはないとも感じます。

ただ、私の肌感覚では、保有している不動産価格はあまり下がっていません。株価も日経平均が3万円の高値から2万7500円くらいにあって、不動産も利回りを見ていると買うのにリスクを感じます。そうすると、「むしろまだ上がるんじゃないの?」と聞かれることもありますが、永久に一本調子で上がり続けることはありません。私が長年見てきた経験では、大きく緩やかに右肩上がりを続けながら、そのなかで小さな波で上げ下げしていくイメージです。

今は次の下がるタイミングを見据えて、お金を貯めておく時期だと思います。だとすると、とりあえず物件を数多く見るタイミングではないでしょうか。いろいろな物件を見ておけば、たとえば1か月後に100万円下がったなど、そうした情報も肌感覚でわかり始めるものです。

「下がるタイミングを待つ」。そう聞くと、何もできないかのように思われるかもしれませんが、そうではありません。地道に元手を貯めながら、肥料をあげたりして土壌を肥やすことはできるのです。

たとえば、融資を受けられるように定期預金をして、銀行との関係をコツコツ築いておきながらチャンスがきた時には機動的に動けるようにしておくといいと思います。

今から下がるタイミングを考えて準備しておけば、その時がきたら動けるでしょう。今は土壌を整えておくタイミングだと思っています。

値動きを見るというのは、それほど簡単ではないかもしれませんが、いったん下がっても、そのまま下がり続けるケースというのは、ごく稀です。必ず横ばいになるタイミングがきて、それはしばらく続くので、誰にでもわかるようになっています。

下がり始めたからと言って慌てる必要はなく、いったん横ばいになったところで、いよいよ買いのタイミングという感じです。

株は毎日売り買いできるので、早まって買ったと思っても売ればいいですが、不動産はそのように短期で売り買いすることができません。

今焦って買って、後で「高かった」と後悔するよりも、今は機動的にお金を動かせるようにしておくといいと思います。

不動産投資は、ぜひお勧めしたいですが、だからと言って「今すぐ買いましょう」ということではありません。

私が伝えたいのは、まずは自分で学ぶことです。それは1日でも早ければ早いほどいいので、不動産に興味がある方はできれば今この瞬間から始めてみてください。そうした積み重ねがきっと将来、大きな果実になってくるはずです。

もちろん今まさにお金が貯まっていて、自分がよくわかる物件があるのなら、買ってみるのはかまいません。

本気で買おうとして、探し続けることがとても重要です。なぜなら、本気で勉強を積み重ねることで、自分に合った物件がわかるようになるからです。

不動産10物件 株100銘柄 保有の元証券ママと学ぶ 女性のためのお金の増やし方
つちやけいこ
ファイナンシャルプランナー(2級ファイナンシャル・プランニング技能士・AFP) 兵庫県姫路市出身。大和証券8年、三菱証券(現・三菱UFJモルガン・スタンレー証券)4年、FP事務所開業(証券仲介業者)4年など証券業界16年の経歴を持つ。そのなかで多くの富裕層と出会い、資産家特有の習慣や考え方を学ぶ。また自らも株式投資や不動産投資を実践。優待株(100銘柄以上)や都内不動産(10物件)などを保有し、経済的自由を達成。現在は都内在住で3人(小学生・中学生・高校生)の子育てをするママ投資家として、周囲のママ友・知人から投資全般について相談を受けることも多く、幅広くアドバイスを行っている。今後、多くの女性が経済的自由を達成するための啓蒙活動をライフワークとすることに決める。趣味は書道・ジョギング。

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