「投信協会」のWebページを見ると2021年10月4日現在、協会正会員となる投資信託運用会社(以下、投信会社)の総数は106社にもおよぶ。この中には個人投資家が購入できるリテール向けの投資信託は一切組成せず、機関投資家向けの私募投信だけを取り扱っている投信会社もあるので全てが一般的にアクセスできるわけではないが、それでも結構な数であることに議論の余地はない。

また日本経済新聞朝刊には公募型投資信託の基準価額が掲載されているが、そこには数える気にもならないほどの大量のファンドの基準価額と前日比が掲載されている。字数制限の関係もあり、仮に探している投信会社の欄を見つけたとしても、その中から更に自分が探しているファンドを見つけるのは至難の業だ。

従って、もし個別の投資信託を研究しようと思ったら、まずはインターネットで検索してみるのが一番だろう。単純にGoogleなどで気になるファンド名で検索するもよし、ネット証券のWebページで検索するもよしだ。前者で検索する利点は当該ファンドの投信会社のファンド掲載ページがヒットすることは元より、取扱い販売会社のWebページも一覧できる点にある。一方、後者で検索した場合は、スクリーニング機能などを使って、個別ファンド名が分からずとも種々の条件設定で希望に適いそうなものも検索ができる。現在ネット証券が投信の取扱い本数においては最多のはずだが、例えば楽天証券が2678本、SBI証券が2636本の投資信託を取り扱っている。まず投資先をこれから考える段階なら充分な母集団数と言える。また一般的にはネット証券のほうが購入時手数料は安く、対人セールスもないので、自分のペースで見立てができるというメリットもある。

まずは投信会社について可能な限り調べてみよう!

投信会社,おすすめ
(画像= nonpii / pixta, ZUU online)

とはいえ、正直な話、こうしたネット証券などのスクリーニング機能などを使って好みの一本を見つけ出せる人は、結構それなりな上級者であったり、ちゃんと自ら能動的に投資信託の勉強などもされていたりで知識もある人だろうと思う。だからこそ購入時手数料が安く設定されているのだが、一方で相談できるセールス担当がいないということは、それぞれの投資家の練度によってメリットにもデメリットにもなる。

その意味では、ZUU onlineで本稿を読まれている方々は、既にインターネットは使い慣れていて、情報収集の仕方も充分に長けていらっしゃる人が多いだろうと拝察する。この前提が正しいとするならば、まず購入したい、或いは購入を検討している投資信託が具体的になってきた段階で、まずはその投信会社自体について可能な限り調べてみることをお勧めしたい。また例えばネット証券のWebページのスクリーニング機能を使って、ひとまず気になるキーワードを入力し、その関連候補に上ったものの中から掘り下げてみるという方法もある。