日経平均   29,066.32 円 △ 606.60 円
≪東証一部≫
売買高    10億5,352万株
売買代金  2兆6517億9400万円
値上り銘柄数 1,676 銘柄
値下り銘柄数 421 銘柄
騰落レシオ(25日) 83.01 %
為替 1ドル=114.13 円

☆ 市況概況 ☆

清水洋介,投資戦略
(画像=PIXTA)

米国の金融緩和終了を受けて大幅高

米国のFOMC(公開市場委員会)で早期の利上げなどが発表されたが、悪材料出尽くしとばかりに買われたことを受けて日本市場も買い先行となった。寄り付きの買いが一巡となった後も買戻しを急ぐ動きなどもあり、節目とみられる29,000円を超える水準まで買われた。さすがに29,000円を超えると手仕舞う意売りに押されるという展開で上げ幅を縮小して前場の取引を終えた。

昼の時間帯も先物の買戻しは見られ、後場も29,000円を意識するような始まりとなった。それでも29,000円を超えてさらに買われるということもなく、指数は小動きだった。最後は値持ちの良さから買戻しを急ぐ動きで29,000円の壁を意識したものの高値圏での引けとなった。

小型銘柄は堅調ながらも上値の重いものも多く総じて冴えない展開だった。東証マザーズ指数は小幅高、二部株指数や日経ジャスダック平均も堅調ながらも上値は限られた。先物もまとまった買いが断続的に入るような場面もなかったが、ところどころで指数を押し上げるような買いが見られた。大きく方向付けるようなこともなかった。

意外に強かったという印象だ。米国の利上げは好材料かのような感じだが、あくまでもクワドルプルウィッチングなどを控えての買戻しが中心ということなので、日本市場も買戻し一巡からは手仕舞い売りに押されることになると思う。節目とみられる29,000円で上値を押さえられ、今度は再度下値を試すことになるのだろう。

☆ テクニカル分析 ☆

日経平均
上値の節目で押さえられている。雲を上下どちらに抜けるかが注目される。

☆ あれやこれやと一言 ☆

大幅高となった。ただ、米国株に連れ高となったが米国の金融緩和終了が買い材料だとは思えない。世界的な金余りの流れが明らかに変わってきており、今後金利の上昇、インフレの影響などが取り沙汰されるのではないかと思う。

日本市場では特に企業のコストが上昇しているなかでどこまで価格転嫁ができるのかということにもなるし、賃金の上昇が見られないなかで金融緩和が終了するということが何を意味しているのかということだ。金利上昇の影響で信用収縮となれば一気に買われすぎ銘柄を中心に売られることになると思う。

短期の買戻しで指数が押しあげられたということだと思うが、実際に金利が上昇することでの影響を気にしていないかのようだ。それだけから売りが積み上がっていたということかもしれないが、買戻し一巡となったものから売られることになるのだろう。

ソフトバンクGが冴えない展開となっているが、空売りが積み上がらず、自社買い期待で信用買いが増えていたことが要因だろう。この動きをみてもいかに買戻しが主体の相場であるかがわかるのではないかと思う。ここからは買戻し一巡となったものから売られるのだろう。

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清水 洋介(しみず ようすけ)
証券アナリスト・フィナンシャルコンシェルジュ。「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。『ユーチューブチャンネル』も人気!

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※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。