日経平均 | 2万8,027.25円 ▼225.17円 |
為替 | 1ドル=121.94円 |
売買高(東証一部、以下同) | 14億442万株 |
売買代金 | 3兆4,315億900万円 |
値上り銘柄数 | 717銘柄 |
値下り銘柄数 | 1,404銘柄 |
騰落レシオ(25日) | 105.87% |
市況概況
配当落ち分を埋めて始まったものの手仕舞い売りに押されて大幅安
米国株が大幅高となり、夜間取引やシカゴ市場の日経平均先物が高かったことから本日(2022年3月30日)の日本市場は買い先行になった。
3月期末の配当落ち分を埋めて始まったものの、寄り付きの買いが一巡すると、配当をとった後の手仕舞い売りに押されてジリ安になり、2万8,000円を下回って安値圏での引けとなった。
昼の時間帯は、手仕舞い売りに押される展開。後場は下値を試すような始まりになった。それでも、いったん戻りかけたが、2万7,900円台を回復できず、戻りの鈍さが嫌気されて売り直された。
手仕舞い売りに押されて「このまま下落して終わるのか」と思ったが、引けを意識する時間帯からは買い戻しが入って再び戻り歩調に。しかし「2万8,000円まで戻らない」となると売られる場面があった。最後の最後は買い戻しが入り、何とか2万8,000円台での引けとなった。
小型銘柄は配当落ちが少なく、まちまちの展開。東証マザーズ指数は大幅高、二部株指数や日経ジャスダック平均は軟調だった。先物はまとまった売り買いが散発的に見られ、指数を動かす場面もあったが、大きく方向感が出るということもなかった。
目先的な過熱感が強く、配当落ちを埋めることにはならなかった。改めて上値の重さが確認されたことで、ここからも配当を取った後の手仕舞い売りに押されるものは多くなりそうだ。業績面での不安は根強く、インフレ懸念が強いうちは買えないということだろう。
テクニカル分析
日経平均
雲を意識して下げ渋りとなったが、坊主に近い陰線となり、上値の重さが確認された。雲や75日移動平均線にサポートされて底堅さがみられるか、一気に割り込んで下値を試すことになりそうだ。
あれやこれやと一言
米国株が大きく上昇したことから、配当落ちを一気に埋めるような始まりになったが、買いは続かなかった。ウクライナの停戦協議などへの期待はあっただろうが、インフレやスタグフレーションへの懸念で「買えない」ということだろう。
「業績が好調だから」と買われたもの以外は目先的な過熱感がある。配当を取った後、利益確定売りは多いだろう。さらに先行きへの懸念が強まれば、一気に手仕舞い売りに押されることになるだろう。「月末の売り」が懸念され、上値が重い展開から、今後は下落に転じることがあるだろう。
2万8,000円が節目として意識され始めている。2万9,000円まで一気に上昇するような勢いはなく、さすがに上値が重いので、手仕舞い売りは嵩んでくるだろう。配当落ちを埋めきれないどころか、配当落ち以上の下落ということであり、戻れば売りという雰囲気だ。
引き続き、上値が重いことを念頭にした戦略でいい。割安銘柄や出遅れ銘柄は、戻りを試すものはあるのだろうが、「買われ過ぎ銘柄」などは、再び、売り直されるということが多くなるだろう。円安も好感するというよりはスタグフレーション懸念が強まることになるだろう。
当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。