本記事は、坂口康司氏の著書『堅実な資産運用をしたいならこの1冊! レンタルスペース投資の教科書』(自由国民社)の中から一部を抜粋・編集しています
月の実働0時間も可能!? レンスペ投資は労力不要
この記事を読んでいる方は、「不労所得を得たい」と考えているでしょう。
私自身も「不労所得を得るために、どうしたら良いのか?」と考えたことがありますが、当初は、不動産を持って管理を丸投げするなどの方法しか思いつきませんでした。
不動産投資では資本が必要だったりリスクがあることが多く、不労所得が入る仕組みを作るのは自分には無理だと考えていたのです。
ただ、レンタルスペース運用では、実働0時間で収入を得る方法があります。
不動産の管理会社が存在するのと同じように、レンタルスペースもオーナーの代わりに運用を代行する会社がいくつか存在します。
そのような会社に依頼すれば、物件探しからインテリアのデザイン、物品の購入から組み立て、集客プラットフォームの登録など、スペースをオープンするまでに必要なことを全て代行してくれるのです。
お客様からのクレーム・問い合わせ対応やトラブル時の緊急対応、清掃など、日々必要な業務を全て「まるっと」代行してくれます。
そうなると、月の実働0時間でレンタルスペース投資をスタートして運用することができます。
開業の支援を依頼する際は初期費用が必要で、日々の運用をお願いする場合は売上の約10%という形で引き受けてくれます。
ただし、レンタルスペースの運用代行をする会社や、個人は複数いますが、やはりどこでも良いという訳ではありません。
運用代行会社にお願いして失敗する人も多くはないですが、います。
ですので、会社の見極めが重要です。
運用代行の会社を探す際は運用代行をしているスペースのレビューと写真を見るのが大事だと私は考えています。
キチンと管理されているスペースであればレビューが良くなりますが、「汚かった」とか「壊れていた」などのレビューが多いスペースの割合が多いと、適切な管理がなされていない可能性が高いです。
また、運用代行会社にお願いしたいことは日々の運用をしてもらうことだけでなく、利益の最大化もあります。
利益を最大化させるために、理由は後述しますがスペースマーケットのような集客プラットフォームに掲載する写真が最も大切です。
オーナーの利益を増やすために努力や工夫しているかどうかは写真の質を見れば一目瞭然です。
「このスペースを使ってみたい!」と思わせる写真を使っていれば、良い運用代行会社です。
ただ、素人目に見ても「イマイチなのでは?」と思わせる写真を使っている場合は、売上を高めるために努力や工夫がなされていない可能性が高いので、その運用代行会社に依頼をするのは避けた方が良いかもしれません。
10件以上のレンタルスペースを運用代行会社を通して運営していて、どこも多くの利益を出しているオーナーを見ていると、運用代行会社と上手く付き合っている方が多いです。先ほどは運用代行会社に全て丸投げできると書きましたが、複数のスペースを運営して成功しているオーナーの多くは、スペースのコンセプト作りやインテリア、集客プラットフォーム上の文言など、こだわりを持ちつつも、任せるところは任せ、効率よく運営しています。
運用代行会社も人が運営しているので、良いスペースを作るために一緒に考えてくれるオーナーと、丸投げのオーナーでしたら、前者のスペースを頑張ろうと思うのかもしれませんね。また、主体的に情報を集め行動できるような方だからこそ、ビジネスが上手くいくのかもしれません。
売却、民泊転用など複数の出口戦略でリスク分散
「これからレンタルスペース投資が盛り上がるのはわかった。しかし、ブームはいつか去るもの。そのような時に備えていた方がいいのでは?」
そういう疑問はもっともです。
最初にレンタルスペース投資は民泊の時間貸しのような投資方法である旨お伝えしましたが、その民泊も市場が過熱してきた時に運営面でいくつか問題が出て、規制が入り、さほど収益を上げられなくなったオーナーがたくさんいました。
それと同じようにレンタルスペース投資も、ブームの終焉がくることは間違いないと思います。そして、今からそれに備えておくことが大切です。
そういった意味で、売却や民泊転用など複数の出口戦略を描いておく必要があるのです。
私はコロナ禍で県外への移動の規制、外出自粛、感染リスクの高まりなどの影響があり、ショッピングやカラオケ、飲み会にきていたお客様が、少人数でソーシャルディスタンスを保って楽しめるレンタルスペースに来ていたと考えています。
そして、海外からのお客様が減ったこともあり、民泊の利用者数の落ち込み幅はかなり高く、2020年度の宿泊者数は114万2,973人で19年度から77%も減りました(山陰中央新報デジタル https://www.sanin-chuo.co.jp/articles/-/79202 2021年8月15日)。
しかし、今後コロナが終わり、レジャーができるようになれば、そして、外国人が観光目的で来日できるようになれば、民泊のニーズは確実に再浮上するはずです。
また、今後はレンタルスペースの市場が成熟してしまって、レンタルスペースが供給過多になる可能性もあります。競合、ライバルのスペースが増えてしまってなかなか収益が上がらなくなる可能性もあります。
それらを見越して、レンタルスペースから民泊用に部屋を転用できるよう、用意しておくという考え方もあると考えています。
また、それとは別にオーナー権を売ることもできるのがレンタルスペース投資です。
実際レンタルスペースの物件運営権を売っているサイトもあり、そこでの売却も見越しておくと良いでしょう。
たとえば、TRANBIというサイトがあります。
そこで、だいたい1〜2年間の収益分で値付けをして売却するということも方法の一つではあります。
たとえば、1ヶ月に10万円の収益が出ていたのであれば、120〜240万円で売却するなどです。その際はインテリア、壁紙などはそのままに譲り渡せるので、相手方も運用を簡単に引き継げるメリットがあります。
万が一「レンタルスペース投資」を始めてみたものの、ブームが運用して3年くらいで終わってしまっても、こうした出口戦略を描いていると、リスクを抑えることができますし、不安感も減らせます。
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