資金調達で悩まされやすい起業家にとって、補助金・助成金は心強い制度である。そこで本記事では、起業時に知っておきたい制度や審査のポイントなどをまとめた。申請にあたってはいくつか注意点もあるため、デメリットやリスクと合わせて確認していこう。
目次
そもそも補助金・助成金とは?
補助金・助成金とは、世の中の企業や経営者をサポートする目的で、主に国や自治体、企業などが実施する金銭的支援のことだ。補助金と助成金は同じものと思われがちだが、両者には以下のような違いがある。
いずれの支援も原則として返済は不要だが、受給するには特定の要件を満たす必要がある。例えば、補助金では指定された設備の導入や、産業の発展につながる具体的な取り組みが要件に含まれるケースが多い。
中には要件が厳しい制度もあるが、補助金・助成金の受給には以下のようなメリットがある。
審査が実施される制度では、第三者から事業に関するアドバイスを受けられる場合もある。つまり、審査に落ちてもメリットを得られる可能性があるので、要件が厳しいものであっても補助金・助成金の利用は積極的に検討したい。
給付金との違い
補助金・助成金と混同しやすいものに、給付金と呼ばれるものがある。給付金は要件ではなく「対象者」によって支給対象が決められており、受給にあたって特別な取り組みが必要になることはない。
例えば、新型コロナウイルスの影響で支給された「持続化給付金」は、前年同月比で収入が半分以上減少した事業者を対象としていた。ほかにも細かい条件はいくつかあるものの、設備の導入や雇用といった新たな取り組みは原則として不要である。