この記事は2024年6月25日(火)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「小林芳彦氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=cassis/stock.adobe.com)

2024年6月25日(火)の午前12時半に現役トレーダーの小林芳彦さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

小林芳彦
1979年慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で数十社の法人顧客を担当。

現在の為替相場の傾向や相場観

現在の米ドル/円は介入催促相場で、直近高値である160.16円レベルを超えてきて、もし跳ねればどこでも介入の可能性はあるだろう。

神田財務官に関してはもしかしたら今週にも交代の発表があるかもしれないわけだが、そんな中、「国民生活に影響のある円安を止める」と明言していることから、跳ねたら介入するというスタンスは固まっているのではないだろうか。

どこで介入が入るのかは当局の考えなのでわからないが、直近高値を超えて、161円、162円と上がっていくようであれば少なくとも165円になる手前ではどこかで入るだろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の米ドル/円予想レンジは、155.00~162.00円。介入が入れば5円程度の下落は想定しているが、介入が入ったとしてもそこで値動きが止まる訳ではなく、介入で急落したらそれはそれで買われてまた上昇してくるだろう。

よって、もしリアルタイムで相場を見ているときに介入があれば、流れに乗って売って行くのもありだろう。その代わり、指し値はせず、155円や156円まで落ちてからダブルボトムなどの反転の兆しがあれば買ってみてもいいのではないだろうか。急落中の買いだけは危険なので避けたい。

神田財務官の進退に関しては、続投した場合には円高方向もしくは動かずで、退任となれば円安に動きそうだ。また、後任の話や退任の具体的な日付などが発表されて円安にぶれたとすれば、そこでイタチの最後っ屁のように神田氏が介入に踏み切るという可能性もあると思っている。

ただし流れからすれば、日本の金利が上がるか米国の金利が下がるか、よほど米国の雇用が悪化するなど、何かそういったことがないと大きく円高には振れないと思う。現状を考えるとすぐに日本の金利が上がるわけでも米国の金利が下がるわけでもないので、介入が入って下落したところは絶好の買い場だろう。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。