この記事は2024年6月25日(火)に「羊飼いのFXブログ」公開された「志摩力男氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=birth7/stock.adobe.com)

2024年6月25日(火)の午後14時すぎに現役トレーダーの志摩力男さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

志摩力男
慶應義塾大学経済学部卒。1988年~1995年ゴールドマン・サックス、2006〜2008年ドイツ証券など、大手金融機関にてプロップトレーダーを歴任。そのあと、香港にてマクロヘッジファンドマネージャー。独立後は世界各地のヘッジファンドや有力トレーダーと交流があり、現役トレーダーとして活躍中。

現在の為替相場の傾向や相場観

米ドル/円は160円が迫っているため、時々嫌がらせのような瞬間的な下げはあるが、基調としては円安だろう。

米国の為替報告書にて日本が監視リストの対象となった。だからといって介入を妨げるものではないのだが、神田財務官は「介入はマーケットの基調を変える為にやっているものではない」という発言をしていた。

これは教科書通りではあるが、以前はそう言ってなかったと思う。「ファンダメンタル的に容認し難い」という表現も使っていた。神田氏自ら、基調を変える為にやっているものではないと認めた以上、米ドル/円が下落したところは粛々と買っていくマーケットになるかと思う。

160円以下では介入はないだろうし、色々と警告も受けている以上、165円より上でないと次の介入はないのではないだろうか。

現在の為替相場の戦略やスタンス

来月7月(30日、31日)の日銀政策決定会合がポイントになると思うが、まだ1カ月以上先なので、それまでに160円台に乗せていくことになると思う。

また岸田首相がPB(プライマリーバランス)に関して言及しており、これはいいことだと思うが、自民党内で「岸田降ろし」も始まっており、旧安倍派的勢力が強くなれば日銀の金融引き締めも遠くなるので、それは円安材料だろう。

また米国株に関してはNVIDIAが軟調になってきており、そこは少し警戒したいところだが、米ドル/円の方向性には、大きな影響はないだろう。

▽米ドル/円 日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。