この記事は2024年10月17日(木)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=Vatcharachai/stock.adobe.com)

2024年10月17日(木)の11時時点に外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券を経て、1991年メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月外為どっとコム総合研究所入社。

現在の為替相場の傾向や相場観

昨日16日(水)の米ドル/円は前日比0.3%高い149.60円台で着地。BOEやECBの利下げ観測を背景に対欧州通貨でドル買いに傾いたことから対円でもドルが上昇しており、再び節目の150.00円が視界に入ってきた。

そうした中、本日17日(木)はECBに注目。25bpの利下げが濃厚で、市場は次回12月も25bpの追加利下げを確実視している。ただ、ユーロ/米ドルは今月に入りECBの利下げを先取りする形で既に約2.5%下落しており、織り込み済みの利下げがさらなる下押しに繋がるかは不透明だろう。

ラガルドECB総裁がユーロ圏の景気に弱気な見方を示すなどして利下げペースが早まる可能性を示唆しない限り、ユーロの下値余地は限られそうだ。仮に、利下げ発表後に材料出尽くしでユーロ/米ドルが反発するようなら米ドル/円の重しになると考えられる。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米国では米9月小売売上高と米失業保険申請件数(前週分)が発表される。ただし、新規失業保険申請件数については、先週フロリダ州を直撃したハリケーン「ミルトン」の影響で高止まりすると見られている。

FRBの利下げを巡る焦点が物価から雇用に移っていることを加味しても、新規失業保険申請件数に対するドルの反応は読みにくい。

9月小売売上高が市場予想を大幅に上回らない限りドルの上値は限定的となるのではないだろうか。仮に米ドル/円が節目の150.00円を超えて上昇しても、持続的な動きにはなりにくいと見ている。

▽米ドル/円 日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。