本記事は、原マサヒコ氏の著書『どこでも通用する人は入社1年目に何をしているのか』(総合法令出版)の中から一部を抜粋・編集しています。

チャンス
(画像=c80 / stock.adobe.com)

入社1年目からチャンスをつかむ方法

魅力という名のスキルを身につけよう

会社に入ってすぐの頃は、仕事が忙しいから会社と自宅の往復ばかりだ、という人も多いでしょう。しかし、会社のなかだけで動くのではなく、ぜひ社外での活動にも積極的に参加し、動き回ってもらいたいものです。興味深いビジネスセミナーがあれば参加してみたり、オンラインサロンに入って交流するのも良いでしょう。とにかく、若いうちは動き回ってみるべきです。

動き回る人はほかの人から魅力的な人間だと思ってもらえます。「魅力」というのは英語で「Attraction」と書きますが、この単語のなかには「Action(行動力)」が含まれています。つまり、アクションを起こして動き回ることで、人間的な魅力も増していくものだと、私は思うのです。

そもそも魅力というものは人の縁やチャンスを最大化したり、人を巻き込んだり、人生やビジネスを成功に導くためのスキルともいえます。アクションを続けることで、魅力という名のスキルが身についていくのではないでしょうか。

では、魅力を身につけることでどのようなメリットがあるでしょうか。

たとえば、入社1年目で営業職に従事している人であれば営業成績が上がっていくはずです。営業行為を受けるお客さまの立場に立つと、見ているのは商品だけではありません。

〝誰から買うか〟ということも購買判断の1つとして考えています。それは相手が経営者であればなおのことです。自身の魅力が増していけば「ぜひ、あなたから買いたい」と言われる機会が増えるのも当然のことです。

また、皆さんが将来的に起業家になったとしたら、動き回る魅力的なあなたには資金が集まりやすくなります。投資家も、ビジネスモデルだけを見ているわけではありません。

〝誰がやっているのか〟ということも見極めようとしています。魅力的な起業家であればあるほど、資金は集まりやすくなるでしょう。

さらに、何かピンチが訪れたとしても、魅力的な人であれば助けてもらいやすくなります。「この人ならピンチを潜り抜けられる」と信用され、手を差し伸べられやすいのです。

そうなると、仕事だけではなく、人生そのものまでも生きやすくなっていくはずです。

ビジネスで成功している人が必ず言うこと

また、「Attraction」という単語には、「牽引力」という意味もあります。魅力的になろうと行動するほど、周囲を引っ張る力も身についていくともいえるわけです。

この力は将来的に組織を率いる人や、チームをまとめる立場になる人には欠かすことができません。求心力がある人やリーダーシップがある人は、とにかく活発に動いていて、「Action」 …… つまり行動力を強く持っています。

今はまだ何か特別なものがなくても、活発に動いていれば多くの人がついていきますし、逆に、どんなに優秀でも、活発な動きがない人には誰もついていかないものです。

さらに、「Attraction」には「幸運を引き寄せる力」という意味もあります。嘘くさい話に聞こえてしまうかもしれませんが、「運勢が良い」というのは、漢字で「運ぶ勢いが良い」と書きます。つまり、

勢いよく動き回っている人は、物事を運ぶ勢いがあるため、運勢も良くなっていくと考えます。

私の周りのビジネスで成功している人や経営者に話を聞いてみても、必ずと言って良いほど「運が良かった」という感想を口にするのですが、ここでいう「運が良い」というのは、たまたま宝くじに当たったなどという偶然性ではないことがわかります。成功するために動き回ることを続けていたからこそ、成功やチャンスに出会う確率が高まったのだと思います。

また、動き回ることで、新しいフィードバックや学びを得ることができます。それらに基づいて行動を改善していくことで、さらに効果的な動き方を発見し、チャンスをつかむ能力は向上するでしょう。

そうして能力が向上していくと、自分の可能性に自信が持てるようになり、より積極的な行動を取ることができる、というポジティブなサイクルが生まれます。

このサイクルがさらなるチャンスをつかむ土台となるわけです。この理論については、カナダの心理学者であるアルバート・バンデューラも「自己効力感理論」で説いています。

ぜひ、目の前の仕事に忙殺されることなく、外に出て動き回るという意識を持っていただきたいものです。

『どこでも通用する人は入社1年目に何をしているのか』より引用
原マサヒコ
プラス・ドライブ株式会社 代表取締役 1996年、神奈川トヨタ自動車株式会社に現場メカニックとして入社。5,000台もの自動車修理に携わり、技術力を競う「技能オリンピック」で最年少優勝に輝く。さらに、カイゼンのアイデアを競う「アイデアツールコンテスト」でも2年連続全国大会出場を果たすなど活躍。
活動の場をIT業界に変えると、PCサポートを担当したデルコンピュータでは「5年連続顧客満足度NO.1」に貢献。インターネットベンチャーやフリーランスなどの経験を経て2019年にマーケティング会社「プラス・ドライブ」を設立し、現在は多くのクライアント先に対して付加価値を提供している。
また、全国から講演依頼を年間で50回以上受け、「トヨタの現場ノウハウ」や「若手のキャリア構築」について講演することをライフワークとしている。著書に、『人生で大切なことはすべてプラスドライバーが教えてくれた』(経済界)、『どんな仕事でも必ず成果が出せるトヨタの自分で考える力』(ダイヤモンド社)、『ACTION! トヨタの現場の「やりきる力」』(プレジデント社)などがある。

※画像をクリックするとAmazonに飛びます。
『どこでも通用する人は入社1年目に何をしているのか』
  1. 魅力という名のスキルを身につけよう
  2. 相手に伝わらないのではない、「伝え方」を見直そう
  3. わからなくて当たり前、とにかく聞きまくろう
  4. 入社1年目の人がお金を使うべきこととは
ZUU online library
※画像をクリックするとZUU online libraryに飛びます。