現在大ニュースになっておりますが、2020年夏のオリンピック(五輪)の開催地が、前情報で優勢と伝えられていたスペインのマドリードではなく、東京に決まりました。
2回目の東京オリンピック(五輪)の開催は、東京都及びオリンピック(五輪)の関連業界にとっては悲願といっても良く、皆さまご存知の通り大変な盛上りを見せ始めました。
そして、オリンピック(五輪)の開催は、ご存知の通り多くの方に夢を与えるだけでなく、多大な経済効果も期待されるため、金融・投資の分野でも大変な注目を集めています。
そこで本日は、皆様の参考となるよう、オリンピック関連銘柄(株)の魅力やリスクをお届けします。
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◉東京五輪事業の魅力1: インフラの整備
大手ゼネコンの清水建設や大成建設の株価は、8月に入ってからともに年初来高値を更新するなど個人投資家の興味が大きくなってきています。
東京都は2020年の夏季オリンピック(五輪)招致が決まった場合は、東京湾岸地域に水泳やバレーボール、バドミントンの競技施設などを新設、増改築するとしていたので、1300億円を投じる方針です。それと並行して東京の幹線道路の整備も進められることになります。すでに着工している東京外郭環状道路は、20年までに開通する見通しで、晴海地区と都心を結ぶ道路などの輸送インフラも整備が進みそうです。
◉東京五輪事業の魅力2: 脱デフレのカンフル剤
今回のオリンピック(五輪)開催は、夏季としては1964年以来、56年ぶりです。
市場関係者のあいだには、高度成長期の象徴となった64年の五輪から半世紀以上が過ぎた2020年の五輪は、「脱デフレ」に向けたカンフル剤としての効果を期待する声が少なくありません。五輪決定→建設業界を中心とした需要拡大→賃金上昇→脱デフレ、といったシナリオを描いています。
2020年の夏季五輪開催によって、東京には379億ドルの経済効果と15万2000人の雇用がもたらされるといいます。日本にとって、この巨額の収入は喉から手が出るほどに欲しいカンフル剤といえるでしょう。
◉東京五輪事業の魅力3: 外国人観光客
東京でオリンピックが開催されることになれば、海外から多くの選手団や関係者のほか大勢の観光客が訪れることになるため、成田・羽田空港から都心へのアクセスに使われる鉄道関連や近隣の宿泊施設の大幅な需要が期待できます。
外国人観光客の訪日によって百貨店各社も販売機会が増えることも予想もできます。
◉東京五輪事業のリスク
東京の2020年オリンピック・パラリンピック招致委員会の試算によると、五輪開催による全国の経済波及効果は、施設建設や地価上昇により20年までの7年間で約3兆円。7年間合計でGDPを0.3%程度しか引き上げない規模のため、この経済波及効果について「限定的」とする見方もあります。株価上昇の継続性については、業種によって異なると予想されます。インフラ関連や不動産関連以外は株価の推移を注視する必要がありそうです。