(この記事は2014年6月10日に「 資金調達プロ 」掲載されたものです。)
まずは横山社長の自己紹介、生い立ちについてお話いただけますか。
株式会社Nagisaの横山佳幸です。1983年生まれの法政大学経営学部出身で、現在31歳です。父は商社に勤務していて、その仕事の都合で5歳までアメリカにいました。日本に戻ってからは、勉強嫌いでスポーツ大好きという少年でした。勉強はそこそこでしたが大学に進学し、就職活動をして大企業に就職しました。父が大企業で働いていたということでなんとなく大企業に入社したいという感じで、ベンチャー企業は全く受けませんでした。内定をもらった後から入社までの間は、同期よりも経験を積んでスタート時点から差をつけたいと考えていたので、様々なセミナー、勉強会等に参加しており、その際にネットエイジの人事担当者が開催した勉強会に参加しました。それがきっかけでベンチャー企業に興味を持つようになりました。
のちにネットエイジの同期となるメンバーが、学生のときからすでに社会人と同様に仕事をしていて、非常に刺激的でした。しかし、ITの知識が乏しく、社会人経験がなかったこともあり、当時は仕事の話には全くついていけなかったんです。もともと、自分が知らない世界に対する好奇心は強く、いろいろなことに興味関心を持つ人間でした。そしてITの素晴らしさと、若くして仕事を任されて働いている自分と同年代の人がいるということを知りました。さかのぼると、このことが起業のきっかけだったと思います。
とはいえすぐに起業するわけではなく、大学卒業後はKDDIに入社して1年間働きました。代理店に対する営業の仕事をしていたのですが、KDDIは大企業なので経営のリソースであるヒト、モノ、カネがすべてそろっているので、自分が何か新たな取り組みをして大きく変えることはほとんどないのではないかと考えました。当時やっていた仕事は誰でもできる仕事だと感じ、将来は自分にしかできないことを思い通りにやってみたいと思ったことが起業を考えた2つ目のきっかけです。今思うと、相当生意気な新卒だったと思います(笑)。そして起業することを目指してネットエイジに転職したわけです。転職する際には3年から5年後に起業することを目指し、会社を経営していくためのスキルや人脈を作ろうと決めました。
ネットエイジではどのような仕事をしたのですか。
最初は人事でした。その後社長室、経営企画、上海駐在、投資事業、新規事業など本当に幅広くいろいろな仕事を経験しました。これ以外にも事業部門において企画営業なども社長室と兼務(笑)でやっていましたし、新規事業の立ち上げということで他のベンチャー企業と一緒にアプリ事業の立ち上げなどもやりました。こうしているうちに3年が経ち、2010年5月に起業しました。