■ドンキホーテに一段の株価妙味
銀行系大手証券のベテランN氏に意見を求めた際、彼は一枚の全国紙の電子版ニュースを示しながら「2万円台の地固めには代表株の存在が不可欠」とした。示された用紙には「トヨタ社長『競争力強化の試金石』 北米シェア取り込みへ」と見出しが打たれていた。
トヨタ自動車 <7203> が工場新設凍結解除/メキシコ新工場建設の意味と今後の北米戦略が、そこには記されていた。N氏は「収益面で疑問のないトヨタがリーマンショック前の高値をクリアしたのはつい最近。上値の糊代は十分だし、(この記事が伝える)GM・VWへの戦闘宣言はかっこうの材料ともなる」とした。
また昨今としては稀な!?「株なら〇〇証券」の看板を掲げる証券会社のS氏は「観光立国日本の地盤が固まった。その効果を享受しうる体制整備が進む小売業は、日本株の代表と言って過言ではない。セブン&アイホールディングス <3382> やドンキホーテホールディングス <7532 > など、その最右翼」とし、「私的には、ドンキに一段の株価妙味を感じている」と言及。
「その心は」と問うと、「なんと言っても、四半世紀もの間“連続増収・営業増益"企業に着目するのは当然。観光立国云々の視点でも、250余店の免税店を擁しこれまでにも訪日観光客向けの囲い込み策を諸々に講じてきたが最近では“ウェルカム予約サイト"なる代物まで開設した。『訪日前に予約頂けると買い物の時間短縮になります』、というふれ込みだがよくよく考えた新“囲い込み策"だ。連続増収・増益継続に弾みをつける体制をしっかり整備している」
この他、兜町のプロ達からは「2万円相場の牽引役」として中計で「新たな位相への止揚」を注力事業・収益計画を語り打ち出したパナソニック <4283> や、「いかに大きな海外資本でもその牙城は崩せない、かつ収益の伸長に拍車をかけるメディカル部門の好伸が顕著」なセコム <9735> などが指折り数えられた。