◆民間設備投資~4四半期ぶりの減少も回復基調は維持
民間設備投資は前期比▲0.2%と小幅ながら4四半期ぶりに減少すると予測する。
設備投資の一致指標である投資財出荷(除く輸送機械)は2015年1-3月期の前期比0.8%の後、4-6月期は同▲1.0%と3四半期ぶりの減少となった。一方、機械投資の先行指標である機械受注(船舶・電力を除く民需)は2015年1-3月期に前期比6.3%の高い伸びとなった後、5,6月の平均も1-3月期を5.6%上回っている。
4-6月期の設備投資はいったんマイナスとなるが、機械受注の底堅さ、日銀短観の設備投資計画の強さなどを考えれば、設備投資の回復基調は維持されていると判断され、7-9月期は増加に転じることが予想される。
◆公的固定資本形成~2014年度補正予算の効果から2四半期ぶりの増加
公的固定資本形成は前期比3.6%と2四半期ぶりの増加を予測する。
公共工事の進捗を反映する公共工事出来高は2013年7-9月期の前年比25.7%をピークに2015年1-3月期には同1.5%まで伸びが鈍化したが、2015年度に入り伸びを高めている。
また、公共工事の先行指標である公共工事請負金額は2015年1-3月期の前年比▲9.3%から4-6月期は同▲2.9%とマイナス幅が縮小した。
2015年2月に成立した2014年度補正予算の効果が顕在化しているとみられるが、歳出規模は3.1兆円と2013年度補正予算の5.5兆円より小さく、2015年度当初予算の公共事業関係費は前年比ほぼ横這いとなっている。先行きの公的固定資本形成は再び減少することが見込まれる。