東京商工リサーチは5日、上場企業の直近決算(2014年7月期〜15年6月期)から「チャイナリスク」を調査した結果を発表した。3613社のうち、有価証券報告書で中国を事業等のリスクとして記載した企業は、694社と約2割を占めた。
694社のうち477社が事業上のリスクとして「政策・政策ほかの変更」を指摘していた。この他、「景気」354社、テロ・戦争・疫病などの「社会的混乱」も300社あり上位にあがった。一方、6月の上海株式市場などで起きた中国の株価下落を想定した記載は1社もなかった。
694社を産業別でみると、製造業が457社で最も多かった。次いで卸売・小売業などが124社、運輸・情報通信業が55社と続いた。
上場企業は、製造業を中心に安価で大量の労働力を求めて中国に生産拠点を移転し、流通業も世界最大の巨大市場を魅力に進出。しかし、人件費やコスト上昇、景気の陰りや為替変動などで、一転して「事業等のリスク」として浮上している。今年に入り、江守グループホールディングスと第一中央汽船 <9132> が「チャイナリスク」を要因として倒産した。 (ZUU online 編集部)
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