前回の お勧め情報術第3回 では、一般に公表されているアナリストレポート全般の入手方法例を5つ挙げ、それぞれの情報源により、どのような特徴があるかについて大まかに解説しました。
また、その特徴を踏まえつつ、ご自身の目的に合わせてそれぞれ使い分けることをお勧め致しました。

本シリーズ第4回の今回は、 前回ご紹介したそれぞれのレポートの詳細な比較・解説をします 。主観的な項目(文章の読みやすさなど)は省かせて頂き、客観的に比較が可能な項目のみをピックアップしています。
この比較によって、 読者の皆様の「目的にあった情報源探し」の一助になればと思います

比較対象は、主要な証券会社5社(野村・大和・楽天・SBI・マネックス)と、前回紹介したマザーズ・ジャスダック・インベストメントブリッジの8つです。証券会社については、国内最大手2社と、ネット証券ランキングで上位に入ることが多く、レポートを掲載している3社を選んでいます。

まずは、それぞれのレポートがどのように発行されているのか、基本的な情報を比較します。

1、基本情報

発行元

証券会社

証券取引所

独立系

野村

大和

楽天

SBI

マネックス

マザーズ

ジャスダック

インベストメント

提供元

自社、モーニングスター

自社

自社

モーニングスター

JP モルガン、 TIW

早稲田知的資本研究会

独立系 4 社( *1 )

自社

更新頻度 ( 日本 )

21/ 月

約 10/ 週

約 3/ 週

500/3 か月 ( *2 )

約 10/ 日

約 5/ 週 (*3 )

約 5/ 週 (*3 )

不明( *4 )

( 米国)

10/ 月

3/ 月

( 中国)

5/ 月

1 ~ 2/ 月

5/ 月 ( 最新は 8 月 )

( アジア )

10/ 月

1 ~ 2/ 月

10/ 月

掲載場所(日本)

Nomura21 (月 1 発行)

リサーチ・レポート

投資 Weekly

新着株式評価レポート

個別銘柄レポート

前回参照

前回参照

掲載企業データベース

取扱銘柄(日本)

東証一部中心

東証一部中心

ほぼ最大手のみ

話題性の高い企業

話題性の高い企業

独自に選定

企業から申込

新興市場中心

掲載日 (*5 )

不明

1 週間後( *6 )

不明

2 日後

3 ~ 4 日後( JP) 、 当日( TIW )

当日

当日

不明

閲覧期間

1 か月

1 か月( *7 )

無制限

無制限

無制限

無制限

無制限

無制限

形式( *8 )

PDF (一括)

PDF (各社)

ブラウザ(一括)

ブラウザ(各社)

PDF (各社)

PDF (各社)

PDF (各社)

ブラウザ(各社)

(2012年10月31日現在。各社の配信情報をもとに文貴RI作成)

各項目1位→赤字、2位→青字で記載

*1:アドバンスト・リサーチ・ジャパン、QBR、TIW、モーニングスター
*2:レポート作成対象500社に対し、4半期ごとにレポート掲載(平均で約170/月)。マネックスに提供しているTIWも同じ。
*3:レポート作成対象の企業に対し、年4回発行。どちらも5/週程度。
*4:「掲載企業データベース」には119社掲載。その約半数の企業に対し、原則年4回発行。
*5:レポートが作成されてから、ホームページに公開されるまでの期間
*6:ダイワのネット図書館「レポートサービス」加入者(取引額に応じてポイントと交換)は当日
*7:ダイワのネット図書館「レポートサービス」加入者は3年間
*8:レポートの表示の形式。「各社」は企業ごとにレポートを掲載、「一括」は一つのレポートに複数企業のレポートを掲載

更新頻度だけを見るなら、日本株はマネックス・SBI、海外株は野村が良いと言えそう です。ただし、レポートは上場全企業をカバーしているわけではなく主要企業が対象となることが多いことには注意が必要です。そのため、更新頻度が高いからと言って、特に中堅の上場企業や注目度の高くない新興市場上場企業等の情報が掲載されているとは限りません。

また、 レポートの表示形式は、1つのレポートについての内容が企業ごと(各社)になっている方が見やすい と思います。理由は複数の企業でまとめられていると、目的の企業のページを探す手間がかかるためです。
ブラウザ・PDFについては、個人的にはPDFの方が図表の多い傾向にあるため、見やすいものが多いと思います。

では、次はレポートの内容について比較してみましょう。