ロケット打ち上げの老舗・ロシア
米国と並ぶ宇宙大国ロシアでは、ロケットの失敗や人工衛星の故障などが相次いだ宇宙開発を立て直し、強化するため、ロシア政府主導で、2004年に設立されたロシア連邦宇宙庁と、2014年3月5日に設立された統一ロケット・宇宙会社を統合させて、2015年1月22日、ロスコスモスが発足した。
ロスコスモスの主力ロケット「プロトン」は、ソユーズ時代の1965年に1号機が打ち上げられ、以来大型の科学衛星や軍事衛星、宇宙ステーションのモジュールなどを打ち上げてきた。以前は高い信頼性を持つ一方で安価なロケットとして活躍していたが、2000年代後半以降打ち上げ失敗が続いている。
今年5月16日には、メキシコの通信衛星「メクスサット」を搭載した「プロトン」の打ち上げに失敗している。有人飛行では世界をリードするロシアだが、商業衛星打ち上げ市場では厳しい状況が続いている。
三菱重工の味方は「ホリエモン」か?
日本国内でも、宇宙産業に対する関心が高まりつつある。そのリーダーの1人が、ホリエモンこと堀江貴文氏である。かねてから宇宙事業への情熱を語り、ロケットの打ち上げなどに取り組んできたことでも同氏は知られている。
堀江氏が狙っているのは、「1億円ぐらいで好きな周回軌道に打ち上げられる小型ロケット」の開発・商用化だ。最新の技術を使わず、数十年前に開発された技術を転用することで、コストを抑えて、宇宙をより身近にすることを目指している。最終的には、有人宇宙飛行を100万ドル以下で実現したいというのが、堀江氏の夢だという。
従来、ロケットにまつわるイノベーションは、NASDAやJAXAに代表される「官」がけん引してきたが、海外では、ベンチャー投資家の新規参入により、様相が大きく変わろうとしている。日本でも、ホリエモンのような新規参入者が、三菱重工を始めとする宇宙産業全体のイノベーション誘発へとつながるのではないだろうか。(ZUU online 編集部)
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