ECB,追加金融緩和
(写真=Thinkstock/Getty Images)

3日に予定されているECB定例理事会で追加金融緩和策が発表される可能性が高い。ECBは、 2014年に預金金利をマイナスに引き下げ、さらなる引き下げはないとの立場を示していた。

しかし、商品価格の下落や新興国経済の減速懸念などを受け、 ドラギECB総裁が10月22日の会見で「必要なら行動する用意がある。いかなる手段も排除しない」と述べていることから注目を集めるようになった。量的緩和策や預金金利引き下げの可能性についても言及したことで、市場は驚きをもって反応した。

このような経緯から追加緩和は確実視されているものの、国債等の買い入れを行う、QE(量的金融緩和)を行うのか、預金金利のマイナス幅をさらに広げるのか、それとも両方なのか、あるいはそれ以外の何かなのか、発表内容に注目だ。


その他先進国の中央銀行はどう動くのか

ECBが追加金融緩和に動く流れの中、米FRBによる12月の利上げが濃厚になっている。米サンフランシスコ地区連銀のウィリアムズ総裁は2日、米経済が完全な回復に近づいている現状を踏まえると、FRBは事実上の利上げを早めしたほうがよいとの考えを示している。

10月のFOMC声明文には「次回会合で政策金利目標レンジを引き上げることが適切かどうかを決定する」と明記されており、その条件は、「労働市場の更なるいくらかの改善を確認し、中期的にインフレ率が2%目標に向かって戻るという合理的な確信を持てたとき」としている。そのため、ECBの追加緩和の内容にかかわらず、4日発表の雇用統計などの経済指標がポイントとなると考えられるだろう。

一方の日銀はどうだろうか。11月16日に発表された、7-9月期GDPの結果から、2四半期連続でマイナス成長となっており、追加金融緩和が期待されている。10月30日の日銀金融政策決定会合の議事要旨によれば、「必要があれば追加金融緩和すべき」という緩和肯定派と、「2%の物価目標は中長期的に目指すべき」という緩和慎重派に分かれていたことが述べられた。

会合後の黒田日銀総裁の会見でも、「いろいろ議論はあったが、具体的な追加緩和の提案はなかった」と説明していたことや、2%物価目標達成時期を2016年度後半に先送りしたことを考えれば、すぐさま緩和に動くことは考えにくい。しかし、今回ECBが追加緩和に踏み切ることで、日銀が再び通貨安競争に加わる可能性は否定できない状況といえよう。


今後の為替および株式市場への影響は?

このような中央銀行の動きから、今後の為替と株式市場の動きを考えてみたい。まず、欧州株については、ECBの追加緩和の内容が市場が失望するようなものではない限り上昇が想定される。ただし、ユーロについては引き続き、ドルや円に対して弱く動く可能性が高いだろう。

次に、米国株は、FRBが利上げに動くことで長期でみると下がりやすくなるだろう。量的金融緩和により、株式市場に流れていた資金が、安全資産かつ金利が上昇する債券に向かう可能性が高いためだ。そして、相対的に高金利なドルにも資金が向かうため、円やユーロに対して強く動くと想定される。

最後に日本株と円に関しては、円はドルに対しては弱く動くことで外需関連銘柄の多い日経平均株価は円安効果から上昇する可能性が高いだろう。今後の追加金融緩和には注目したい。(ZUU online 編集部)

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