11月22日、品川インターシティホールにて、家計簿・資産管理ツールを提供している マネーフォワード 主催の「Money Forward お金のEXPO 2015」が開催された。銀行、証券、保険、ライフプランニングなどの専門家による個別講演や企業のブースを通じて、暮らしに不可欠なお金に関する来場者の課題を解決する1日となった。会場には30代・40代男性を中心に1207名が来場し、大いに盛り上がりを見せた。
当日は、特別講演として竹中平蔵氏を迎えたほか、各パネルディスカッションでは、草食投資隊として活動しているコモンズ投信の渋澤 健氏、セゾン投信の中野 晴啓氏、レオス・キャピタル・ワ ークスの藤野 英人氏や、投資をテーマにした漫画インベスターZの作者である三田 紀房氏なども登壇した。
草食投資隊の3名は、「地に足の着いた投資で人生を変える!~ 長期投資の大切さ 〜」をテーマにトークセッションを行い、投資信託の選ぶポイントや、投資をしたくなる会社の特徴などを語った。
中野氏は、「投資をする上で、まず知っておきたいのは、有名、自分が知っている、大きいといった要因での投資は疑って欲しい」と語った。また、藤野氏も「投資において重要なのは成長するかどうかの観点であり、規模や知名度と成長率は全く関係ない」と指摘した。
澁澤氏は、日本人の投資教育の必要性を語り、「投資信託のほとんどはお金を持っている高齢者が多く、一発狙いで儲けたいと思っている人たちが多い。一方で、金融機関はお金を持っていない人たちを相手にしないので、若い人は保有していない」と、日本の金融業界の課題と、若い人が投資に触れていない問題点を来場者に語った。
(撮影=ZUU online 編集部)
漫画家の三田氏は、「日本の国民の皆さんはお金にどういうイメージもたれているか考えると、『汚い』という感じですよね。お金は『欲の塊』といったように、すごく人間として卑しい考え方と言われがちだが、僕はお金はあったことによって人類が発展したと思う」と、「お金」に対する積極的・肯定的な考え方をもっと持って欲しいと語りかけた。
三菱UFJ国際投信・秦敏章氏は、「どうなる2016年!国内外からみた市場・相場の展望」と題し、2016年にかけて2つの理由から投資環境は良好になると語った。「ひとつ目の理由に世界経済が着実に拡大している点、ふたつ目に、世界の中央銀行による金融緩和を背景とした金余りという良好な投資環境が続き、リスク性資産にお金が流れやすい状況にある。日米欧豪の全てが、今年よりも経済成長率が上昇すると見込まれており、経済が成長するということは、相対として企業が利益を上げやすい環境である」と見解を述べた。
(撮影=ZUU online 編集部)
日本財託の重吉勉社長は、「成功するマンション投資は実績15000戸の賃貸管理会社に聞け!」と題して講演した。老後に対する不安の高まりから不動産投資が今注目されているとしたうえで、「晩婚化や高齢化を背景にワンルームマンションの需要は伸びるとも言われている。東京都の予想では、都内の単身世帯数は今後も増加し続ける見込みだ」と、東京の中古物件に注目するべきだと強調した。
(撮影=ZUU online 編集部)
ブロードマインド株式会社の大西新吾氏は、「目からウロコの保険活用術」のテーマで講演した。「社会保障の負担は年々増加しており、高度経済成長期には現役10人でシニア1人を支える『胴上げ型』、2010年は現役2.8人でシニア1人を支える『騎馬戦型』、そして30年後の2045年には現役1.4名でシニア1人を支える『肩車型』になり、近い将来逃げ道がなくなる時代がくる」と語り、自分の身は自分で守らなければならない時代がすぐそこにきていることを参加者に伝えた。
「お金のEXPO」では、 貴重な話が多く飛び出し、会場は大いに盛り上がりを見せた 。「お金は大事なことなのに、なぜ、お金のことを学ぶ機会は少ないのだろう?」というイベントのテーマ通り、「投資」や「お金」に対して前向きに学ぶことができる1日となった。(ZUU online 編集部)
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