アジアFinTechリード国に一抹の不安
今回の取引停止に関しては、14日現地時間午前11時38分に「不都合」を理由に一時停止。その後、午後12時39分に「取引確認メッセージの重複」が原因であると公表。午後2時には取引が再開される予定だったが、午後4時3分には「終日停止」が確定した。
ブローカーは不安にかられた投資家の対応に追われ、現場は騒然としていたという。
「世界で最もビジネスのしやすい国」と称されるシンガポールは、国が全力をあげて国際的なビジネス改革を実施している国の一つである。
アジアFinTechを先導するハブとしての知名度も急速にあがっており、世界中のビジネス産業の注目を一身に浴びている。テクノロジー、金融、文化、言語、労働力など、あらゆる点で秀でているとの称賛が後を絶たない。
しかし一国の金融窓口であるはずの証券取引所で、初歩的とも思える事故が多発するようでは、今後の成長に不安の念がよぎるのを禁じ得ない。
現に投資家やブローカーからは苦情が殺到し、問題の解消に向け、より深く原因を追究するようにとの要請がでている。
SGXは謝罪文をWebサイト上に掲載したが、問題や今後の対策についての詳細については触れていない。
1999年、前身となったシンガポール取引証券所と、シンガポール国際金融取引所の合併によって誕生したSGX。600社を上回る上場企業の40%は海外を拠点としており、顧客に快適な投資環境を提供する目的で、デジタル革命にも積極的に取り組んでいる。
それだけにSGXが立て続けに起こした一連の騒動は、非常に残念であると同時に、「木を見て森を見ず」といった感が強い。(ZUU online 編集部)
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