日本合成化学工業、三菱化学などが完全子会社化に向けTOB

上記ランキングから、今回は日本合成化学工業、ブラザー工業、ファミリーマートを取り上げたい。

日本合成化学工業は、三菱ケミカルホールディングス傘下の三菱化学の子会社。液晶ディスプレー用の偏光板向けフィルム「OPLフィルム」や、食品包装材やガソリンタンクなどに使用される「ソアノール」でそれぞれ世界シェア2位を占める。競争力のある化学メーカーだ。

三菱化学は5日大引け後に、三菱化学ヨーロッパと共同で、TOB(株式公開買い付け)により日本合成化学工業を完全子会社化すると発表した。買い付け価格は1株910円。5日終値は605円だったが、8日から買いが集まり、10日にはTOB価格にほぼさや寄せした。

ブラザー工業、プリンター好調で好決算

ブラザー工業は名古屋に本社を置くミシン大手。近年ではファクシミリやプリンターのデジタル複合機が収益の柱で、海外販売で業績を伸ばしている。

8日公表の2016年4~6月期連結決算では、プリンター販売が好調なことから営業利益が211億円となり、市場予想を大きく上回るサプライズとなった。通期業績予想を上方修正したことも買いを集める要因となった。

ファミリーマート、日経平均株価の構成銘柄に採用

ファミリーマートは伊藤忠商事系の大手コンビニエンスストアチェーン。ユニーグループ・ホールディングス(HD)との経営統合を9月に控えている。

ユニーグループHD株は日経平均株価の構成銘柄だが、ファミリーマートとの経営統合により上場廃止となる。これに伴い日本経済新聞社は2日、ファミリーマートを新たな構成銘柄に採用すると発表した。日経平均に連動しする「インデックス・ファンド」の運用会社などが、構成銘柄の採用時にファミリーマート株を買うことを見越し、先回りした短期筋の買いで株価が急上昇した。

また、ユニーグループHDが9日に不採算の総合スーパーを約25店追加で閉鎖し、コンビニエンスストア(サンクスおよびサークルK)約1000店を移転・閉鎖するリストラ策を公表したことも、ファミリーマートの株価を引き上げる要因となった。(ZUU online 編集部)

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