失業保険,待期期間
(写真=Thinkstock/GettyImages)

失業保険(失業給付)の申請でハローワークを訪れたら、その日のうちに失業保険の支給が開始されるというわけではない。失業状態にあるのかどうかを判断する待機期間を過ぎてから、失業保険の支給が開始されるのだ。待機期間とは何か、どのような流れで失業保険を受給できるのか、申請する際に何に注意する必要があるのかについて解説する。

失業保険を受給する流れ

失業保険をスムーズに受給するためには、在職中から準備を始める必要がある。

1.雇用保険の加入状況を確認する

通常は問題ないが、事業所によっては雇用保険に加入していないというケースもある。不安がある場合は、ハローワークで雇用保険の被保険者であるかどうかを確認したい旨を伝えよう。「雇用保険被保険者資格取得届出確認照会票」に氏名と生年月日、事業所名を記入し、運転免許証などの本人確認書類を提示して確認する。

2.離職証明書の内容を確認する

離職することを会社に伝えると、会社から「離職証明書」に記名と押印をするように指示される。記名する前に離職理由や雇用期間が正しく記載されているかを確認しよう。離職理由や雇用期間によって、受給できる失業保険の額が変わることもある。

3.離職後、ハローワークで申請手続きをする

離職したら、会社から送られる「雇用保険被保険者離職票」と本人確認書類、縦3センチ×横2.5センチの写真2枚(3カ月以内に撮影したもので、正面上半身が写っているもの)、本人名義の預金通帳を持っていき、ハローワークで求職申し込みを行う。

4.雇用保険受給者初回説明会に参加する

求職の申し込みを行った日に、「雇用保険受給者初回説明会」の日程を指定される。その日に、雇用保険受給資格者のしおりと印鑑、筆記具を持って、説明会に参加する。このとき、1回目の失業認定日の告知を受ける。

5.失業認定日にハローワークに行く

失業認定日(4週間に1回)には、必ずハローワークに行って失業認定を受ける。失業認定を受けないと失業認定日までの4週間分の失業保険を受け取れない(もしくは受給期間が遅れる)ことになる。

失業保険の待機期間とは

ハローワークで求職の申し込みを行ってからの通算7日間を「待機期間」と呼ぶ。待機期間は、失業保険を受け取ることはできない。

会社都合の離職者と特定理由離職者の場合は、待機期間終了後から失業保険を受給できるが、特定理由以外の自己都合離職者と、会社に重大な損害をもたらすような過失によって解雇された人などは、待機期間終了後、さらに3カ月間は給付を受け取ることができない。

注意すべき自己都合と会社都合

会社都合で離職するか、特定理由以外の自己都合で離職するかによって、失業保険の受給総額は大きく異なる。

会社都合による離職

会社の都合でやむを得ず離職する場合を、会社都合による離職という。例えば、次のような事例が挙げられる。

事業所が倒産した、あるいは事業所が移転して通勤が困難となった、特に重大な過失があったわけでもないのに解雇された、賃金の3分の1を超える額が支払い日までに支払われない月が2カ月以上、または6カ月間に3カ月以上あった、といった内容だ。

また、1カ月に100時間を超える時間外労働があった、連続する2カ月間以上に平均して月80時間を超える時間外労働があった、上司や同僚からいやがらせを受けた、といった劣悪な労働環境も会社都合による離職として認められる。

自己都合による離職

一方、自己都合とは、会社の都合とは関係なく自分の都合で離職した場合をいう。

ただし、有期の雇用契約の更新を希望したにもかかわらず会社の合意を得られなかったケースや、心身の問題や家族の介護などのやむを得ない事情で離職するときは「特定理由離職者」とみなされ、雇用保険の被保険者であった期間に条件はあるものの、会社都合の離職と同程度の失業保険を受給することができる。

申請から受給までに要する期間の具体例

求職申し込み(失業保険の申請)を行うと、会社都合や特定理由の場合は7日間の待機期間が終了した後から失業保険の支給が発生する。

申請 7日後に待機期間が終了 支給開始 約3週間後に第1回失業認定日 約5日後に受給

つまり、申請してから受給までに33日ほどかかることになる。初回は支給開始から約3週間後に失業認定日があるので、約21日分の失業保険を受け取ることになる。2回目以降は所定給付日数が終わるまで約28日分ずつ振り込まれることになる。

特定理由以外の自己都合の場合は、待機期間終了から3カ月後に失業保険の支給が発生する。

申請 7日後に待機期間が終了 3カ月後に支給開始 3~4週間後に第1回失業認定日 約5日後に受給

申請してから受給までに130日ほどかかることになり、約21~28日分の失業保険を受け取ることになる。2回目以降は所定給付日数が終わるまで、約28日分ずつ受け取ることになる。

自己都合の場合は離職後の資金計画が必要

特定理由以外の自己都合の場合、離職しておよそ4カ月以上は失業保険を受け取ることができない。この期間の生活費をどうするか、資金計画を立ててから離職するようにしたいものである。