トランプ氏,記者会見
(写真=PIXTA)

4日の東京株式市場は、中国12月製造業PMIが良好な結果だったことなどを好感、大発会のご祝儀買いでの大幅高の展開となった。日経平均株価は、前週末比479円79銭高の1万9594円16銭で取引を終えた。個別銘柄ではJDI <6740> が新型の液晶パネルを実用化との報道から上昇した。

5日の東京株式市場は、FOMC議事録でドル売りの流れとなったことで、ドル円相場で円高が進んだことに加え、前日に大幅高となったことで、利益を確定する動きが出たため、日経平均株価は、前日比73円47銭安の1万9520円69銭で大引けとなった。

6日の東京株式市場は、夜間に米雇用統計を控えていることに加え、3連休のため、週末要因からポジションを調整する動きが顕著となり、日経平均株価は、前日比66円36銭安の1万9454円33銭で週の取引を終えた。個別銘柄では、大塚HD <4578> が統合失調症治療薬の製造販売承認を申請したとの報道から高値を更新した。

今週の株式展望

今週注目される経済指標は、10日の中国12月消費者物価、中国12月生産者物価、12日の11月国際収支、12月景気ウォッチャー調査、13日の中国12月貿易収支、米12月生産者物価、米12月小売売上高などである。また、11日から12日ごろにトランプ次期米国大統領の記者会見が予定されている。

今週の日本株であるが、6日発表の米12月雇用統計で、非農業部門雇用者数が15万6000人増と市場予想の17万8000人に届かなかったものの、平均時給は前年比2.9%の伸びで2009年以来で最大の伸びとなったことから、ドル高が進んでおり、週の始めは上昇する可能性が高いだろう。

ただ、週の前半にトランプ次期大統領の会見が予定されており、先日のFOMC議事録でトランプ氏の政策による不確実性の上昇や、ドル高の景気下押し懸念などが指摘されていることから、ドル高をけん制する発言なども考えられる。

テクニカル面では、週足ベースのボリンジャーバンドは、日経平均株価のローソク足が2σ程度であり、週足14週のRSIは、80%台前半と、再び、過熱感が強まってきている。

以上を考慮すれば、週の始めは雇用統計を好感する形で上昇して始まる可能性が高いものの、シカゴIMMポジションでの投機筋の円売りポジションが大幅に増加している現状に加え、トランプ氏の会見でドル高をけん制する発言の可能性からポジションを調整する動きが想定され、実際にあれば、巻き戻しの動きが顕著となる可能性が高く、ドル円相場での円高進行から日経平均株価についても下落する流れとなるため、弱気が妥当だろう。

また、先週末にダウ平均株価は、2万ドルまであと1ドルの水準まで上昇しており、今週中に2万ドルの大台に突入する可能性が高いはずである。だとすれば、目標達成感から利益確定の売りが出やすい展開が想定され、日米の株価の相関の高さを考えれば、やはり、弱気で考えるべきだろう。(ZUU online 編集部)

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