なぜ金融機関を比較すべきか―
NISA
の取り扱い金融機関とその比較についてご説明します。
そもそも、どうしてNISA4の口座選択では金融機関の比較が必要なのでしょうか。
なぜNISA金融機関の比較が重要なのか?
その理由は大きく分けて以下の3点が挙げられます。
1 NISAの口座は一人一つしか開けず、4年間は変更できないから
2 金融機関によって、NISAで扱える商品が異なるから
3 金融機関によって、NISA手数料やサービスが異なるから
NISAは、普通の金融商品取引口座と異なり、いくつもの金融機関で口座開設することができません。また、一度開設した口座を変更できるようになるのは4年後(平成30年1月1日)です。 そのため、始めに注意深く選ぶことが重要です。
金融商品と一口に言っても、株式・ETF・REIT・投資信託など、様々な種類があります。これらは、それぞれに異なったメリット・デメリットがありますので、投資目的に応じて使い分けるべきです。一度開設したNISA口座で、興味のある商品を売買できないのでは、せっかく口座開設した意味がなくなってしまいますよね。
口座を開く前に、自分に合った商品は何であるのか、ある程度調べた方が良いでしょう。
さらに、金融機関によって異なるのは商品だけではなく、よく見ると手数料・サービスも全く違います。NISA口座で取引して税金を節約できても、一回一回の取引で高い手数料を払ってしまったら本末転倒です。できるだけ安く済むところ、かつ付加価値のあるサービスを提供してくれる機関を選びたいものです。
次に、具体的な金融機関による違いについて、詳しく解説します。
比較するときのポイント
優先度の高い順に、3点挙げました。最後に各社の比較表も掲載してありますので、口座開設するときの参考にして下さい。
1. 取扱金融商品
先ほども述べた通り、投資したい商品を扱っていない金融機関で口座開設してしまうと、NISAを最大限活用できないことになってしまいます。
各社で大きく異なるポイントとしては、①投資信託以外の商品も売買できるかどうか②海外の金融商品を扱っているのか、の二つです。
投資信託以外の商品の代表は現物株式ですが、銀行では売買することができません。
株式取引に興味のある方は、証券会社で口座開設する必要があります。
また、欧米各国や新興国の株式などを売買したい場合、海外の金融商品を扱えるのかチェックしなくてはなりません。
今まで総合証券口座で取引していた場合でも、NISA口座では売買することができないこともありますので、注意して下さい。
2. 手数料
「せっかく節税できるのだから、手数料も安いところを選びたい」と誰もが思っていることでしょう。
一般的に安いのはネット証券会社ですが、なんと一部のネット証券では、NISA口座の金融商品売買手数料を無料にしているところもあります。
しかし、まだ全ての金融機関の手数料が決定しているわけではないので、最安値にこだわる方は発表が出揃うまで待った方が良いかもしれません。
ちなみに、現在無料になっているのは「国内株式売買限定」や「2014年までの買付」など制限があり、海外も含め「全ての金融商品で永久無料」というところはまだありません。
詳細は比較表をご覧下さい。
3. サービス
最近はテレビCMなどでも良く目にしますが、2013年9月までにNISA口座を開設すると抽選でプレゼントが貰えるキャンペーンが開催されています。もちろん全ての金融機関ではなく、一部のところでしか行われていませんので、早めの契約で得られるお得感がお好きな方は選択基準に加えてみても良いと思います。
ただし、口座を開くだけではなく取引する予定もあるのなら、金融機関は取扱商品や手数料で選ぶべきです。最低4年間保持することになる口座ですので、一時的なキャンペーンは、あくまでもおまけとして考えておいた方が良いでしょう。
また、ソフトウェア・アプリなどの金融商品売買ツールや、投資情報提供などのサービスも各社で様々です。有名なのは、iSPEED(楽天証券)やQUICK情報(松井証券など)です。
特にiSPEEDはかなり使い勝手が良く、スマホアプリも無料で使用できますので、スマホで取引の注文を出すときは圧倒的に便利です。
ただし、そもそもNISAは金融商品の長期保有向けの制度ですので、頻繁に株価をチェックし売買することは考え難く、売買ツールの必要性は低いと言えます。
よってこちらも、おまけ程度に考えるべきかもしれません。
もし「ツールにもこだわりたい」という方は、気になる証券会社の一般口座をいくつか開設して試すのも手です。一般口座であれば複数開設することができ、開設・維持費などは無料のところがほとんどなので、実際に使用してみて決めることも可能です。
>> NISAで始める賢い資産運用〜口座開設の基本を解説〜 【NISAの基礎シリーズ】
第1章 NISAとは?〜はじめてのNISA(ニーサ)/少額投資非課税制度/日本版ISA〜
第2章 NISAの注意点〜はじめてのNISA(ニーサ)/少額投資非課税制度/日本版ISA〜
第3章 投資初心者の方へのアドバイス〜はじめてのNISA(ニーサ)/少額投資非課税制度/日本版ISA〜
第4章 投資経験者の方へのアドバイス〜はじめてのNISA(ニーサ)/少額投資非課税制度/日本版ISA〜初級編
第5章 目的別の資産運用〜はじめてのNISA(ニーサ)/少額投資非課税制度/日本版ISA〜