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最後の高級ビジネスアイテムは傘
本連載ではスーツや時計を中心に高級ブランド等を紹介してきたが、最後に高級傘を紹介する。「傘くらい安いもので良いだろう」という声もあるかもしれない。しかし、高級スーツや高級時計を身に付けて安物のビニール傘を差している姿はいかがだろうか。
問題はないのだが、印象として高級スーツや高級時計の魅力も半減する気がする。せっかくなので傘にもある程度投資して、雨の日のトータルコーディネートを高めたい。傘は気を遣わない人も多い分、人と差が付くポイントなのだ。
今回紹介するブランドは傘にしては高額なのだが、もちろんスーツや時計に比べれば圧倒的に安い。それにもかかわらず雨の日の印象を大幅にアップさせるチャンスなので、傘は密かに投資のコストパフォーマンスが良いアイテムだ。
年間1億本以上消費される傘
まず、傘はどれくらい消費されているのだろうか。財務省の貿易統計によると、2017年に輸入された傘は全部で1億本を超える。過去のデータを見ても毎年1億本を超えており、少なくとも毎年1億本もの傘が日本で消費されていることになる。
この傘の8割がビニール傘だ。ビニール傘は修理が効かないため、一度壊れると処分せざるを得ない。特に安価なビニール傘は壊れやすく、台風の後など、道端に傘が落ちているのを見たことがある人も多いだろう。コンビニや駅などで手軽に買える利便性の高さもあり、突然の雨のために購入し壊れたら買い換える、いわば「消耗品」となっている。電車内での落とし物、忘れ物としても多いのが特徴だ。