コンバージョン・レートとは何か?

営業活動にはさまざまな「ハードル」があります。

まずはアポを取って訪問できなければ商談はスタートできません。仮にアポが取れて提案ができたとしても、断られてしまうこともあります。さらに、最初は前向きだったものの、クロージング段階で条件が合わずご破算に、ということもあります。

このように、営業活動ではステップごとにハードルがあり、それをすべて突破しないと、成約には至らないのです。この突破率は、コンバージョン・レート(conversion rate)と呼ばれます。

営業活動にもいろいろなスタイルがありますが、ここでは、「訪問」「提案」「クロージング」の3ステップに分解してみましょう。もし、コンバージョン・レートがそれぞれ50%だとしたら、

訪問成功率(50%)
×提案成功率(50%)
×クロージング成功率(50%)
=商談成功率12・5%

となります。

約13%ということですから、8回トライして成功するのは約1回。思った以上に低い数字と感じたかもしれません。

あなたの会社の「ファネル」はどのくらい?

さて、このコンバージョン・レートがわかって初めて、「もっと」が何件を指すのかが見えてきます。コンバージョン・レートが13%で、あと1件注文を取らなくてはならないのなら、「もっと」とは「約8件の訪問」を指します。

このように、統計的な成功率に従ってモノを売る仕組みが「ファネル」なのです。すでに説明した通りファネルとは、漏斗のこと。段階的に細っていく漏斗の形が、案件獲得や顧客の購買ステップと似ているわけです。

このケースでは、それぞれの3ステップのコンバージョン・レートが0・5(50%)なので、「555ファネル」と名づけます。

ここで上げた「555」はあくまで仮定の数字で、営業のスタイルや扱っている商品によって、数字はもちろん、違ってきます。実際には自社の活動内容や成約率などを計算し、納得感のあるファネルの数字を出していくことが必要になります。