「次の次」まで考えておく

そして、それぞれのケースになった場合の「次の打ち手」を考えておきます。

楽観シナリオの場合、そのまま売れるに任せるという手もありますが、多額の予算を投入し、販促キャンペーンを打つことで、その流れをさらに加速させるという選択肢もあるでしょう。

過去のキャンペーン実績から、これも成功確率をざっと上げておきます。ここでは成功シナリオとして、売れ行きが1・5倍以上になる確率を5割、効果がそれほど出ずに販売台数があまり変わらないという悲観シナリオが5割としました。

「悲観シナリオ」を作っておけば、思考停止が防げる

ただ、より重要なのは「悲観シナリオ」に流れたときの挽回策です。

組織というものは、成功よりも失敗に敏感なものです。期待されていた製品が思ったほどうまくいっていないと知れば、各方面から「どうするんだ」「ちゃんと挽回できるのか」などと説明が求められます。

しかも、自信があった製品ほど、悲観シナリオになったことへのショックが大きいもの。ただ、ここで思考停止に陥ってしまえば、挽回の機会もその分減ってしまいます。だから、事前にシナリオを用意しておくことで、非常事態にも淡々と行動を起こせるようにしておくのです。