不動産投資を検討するタイミングで話題に上がりやすいREIT(不動産投資信託)。よく話題にはのぼるけれど具体的に、どんな投資商品か知らないという人は意外とたくさんいるのではないでしょうか。今回は、REITの仕組みを解説し、不動産投資と比較したメリット・デメリットを紹介します。

REITとは?仕組みを簡単に解説

不動産投資
(画像=PIXTA)

REITとは、投資家から集めた資金を運用の専門家がさまざまな不動産に投資し、家賃収入や売却益を投資家に分配する投資商品です。投資先の不動産は、マンションやオフィスビル、ホテル、商業施設など多岐にわたります。

REITの仕組みはもともとアメリカで考案されたことから、日本のREITを区別するため、JAPANのJをつけてJ-REITと呼ぶこともあります。

購入方法は株式や証券と同じように証券会社の口座を利用して証券を購入します。

投資先が不動産であることから、REITはよく不動産投資と比較されます。

REITの3つのメリットを紹介!デメリットはある?

まず、REITのメリットを3つ紹介します。

1つ目は、運用を専門家に任せられるため、安心感があることです。そのため、不動産投資に興味があるけれどいきなり自分でマンションやビルなどの実物不動産を所有するのに抵抗感がある、という人がREITを選ぶことがあります。

2つ目は、少額から購入できることです。これもREITが投資初心者に人気がある理由です。最近では頭金ゼロ円の不動産投資も存在するものの、ローンを組んで家賃収入から返済していく必要があります。その点、REITは数万円から購入することが可能です。

3つ目は、分散投資でリスクを軽減できることです。1つの不動産を所有することに比べ、複数の不動産に投資するREITは、一般的にリスクが軽減されるといわれています。少額でもリスクを抑えて分散投資できることが、REITの魅力です。

メリットを3つ紹介しましたが、一方でREITには投資法人の倒産リスクがつきまといます。分散投資によって不動産投資のリスクを軽減できても、倒産リスクが加わることを考慮すると、一概に不動産投資と比べてREITの方が低リスクとは言い切れません。

また、運用を専門家に任せられるメリットと表裏一体の部分ですが、REITを購入しているだけでは結局不動産投資のノウハウは身につかないというデメリットがあります。楽に運用できる反面、自分の力で着実に資産を増やしているという実感は得られにくいでしょう。

不動産投資の3つのメリットを紹介!

続いて、不動産投資のメリットを3つ紹介します。

1つ目は、高利回りである点です。REITの場合、運用を専門家に任せることになるため、当然ですが運用手数料が発生します。一方直接不動産を所有する不動産投資なら、運用手数料が発生しないため、一般的に利回りが高くなりやすいと言えます。

不動産管理会社に管理を一任する場合、管理手数料が発生しますが、それを考慮しても利回りでいえばREITより不動産投資に軍配が上がることがほとんどです。

2つ目は、生命保険の代わりとして活用できることです。不動産投資ローンには、ほとんどの場合、自宅のローンと同じく生命保険がついています。ローンの返済中に万一不動産の所有者が死亡した場合、残りのローンの返済が免除され、家族に無借金の不動産をそのまま遺すことができます。

毎月の家賃収入が、遺された家族の支えとなるでしょう。この特性を生かし、生命保険への加入を最小限にとどめれば、家計の固定費支出を減らすことにもなります。

3つ目は、ノウハウを蓄積することで大きく成功できる可能性があることです。不動産投資では、物件選びやリフォーム、入居者募集に際して、自分なりの創意工夫を取り入れることができます。その結果、家賃収入が増加すれば、大きなやりがいを感じられるでしょう。

最初の物件で成功すれば、2棟目3棟目を保有することも夢ではありません。利益が大きくなれば、不動産管理法人を設立し、代表取締役に就任することも可能です。これはREITにはない、不動産投資ならではの魅力といえるでしょう。

不動産投資は、ローンを組む必要があることや、REITと比べて動く金額も大きくなるため敬遠されがちです。

今現在、自己資金に余裕のある方は積極的にREITを検討するのも悪い選択ではありません。しかし、物件選びに自信がないことやローンを組むのに抵抗感があることを理由に、不動産投資をあきらめてしまう人もいます。リスクの一面だけを見て投資の選択肢を切り捨ててしまうのはもったいないことです。どちらも中長期的に利益を得られる可能性がある投資なのでじっくり検討してみても良いのではないでしょうか。(提供:マンション経営ラウンジ

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