(本記事は、近藤 悦康の著書『はたらくを、しあわせに。』株式会社クロスメディア・パブリッシングの中から一部を抜粋・編集しています)
未来設計は7つの分野で書き出そう
とはいえ、夢と志を、どちらも叶えるのは簡単なことではありません。
順番を意識することが大切であるように、自分が得たいものを、全部得るためには、具体的にゴールと、そこまでの道のりをイメージすることが大切です。
私は、「ドリームマップ」という自分の未来設計を20歳のときにつくって、26歳のときに出版した『1冊目の就活本』に修正版を掲載しています。
これを約20年経った今見ると、書いたことの8割が実現されています。
「将来こういう人間になる」ということを決めて、意識しながら生きると、手に入りやすくなることが、分かっていただけるのではないでしょうか。
人生は、夢と志のように、バランスも大切です。
私は、未来を考える上で、以下の「7つの分野」に分けて考えてみることをおすすめします。
①仕事(なりたい職業・やりたい仕事内容とそのレベル)
②学習(身につけたい能力・技術・知識・人間性・資格)
③報酬・蓄財(収入・貯蓄をいくらにするか)
④人脈(どういった人脈・人間関係を手にしたいか)
⑤家族(恋愛、結婚、出産、子育て、夫婦関係の理想)
⑥健康・体力(食事・運動・検診で意識すること)
⑦趣味・娯楽(楽しみの時間で確保したいこと)
これは、頭で考えるだけではなく、このように書き出してみることが重要です。可視化して、定期的に確認したり、改定したりすることをおすすめします。
その中でも、20代で一番重点を置く分野は、②の学習です。社会人の学習とは、仕事を通して経験値を高め、できることを増やし、できるレベルを高めていくことです。
そうすれば、価値ある仕事ができ、報酬も上がり、人脈も広がります。人間性を磨けば、理想の配偶者も手にできる。短い時間で高い成果が出せれば、余暇や娯楽の時間も増えるのです。
そして、20代で忘れがちなのが、⑥の健康管理です。質の高い食事、睡眠。定期的に体を動かすことも忘れないでください。健康がなければ、いろんなことに挑戦できませんから。志と夢を両方叶えるのも、心身ともに健康な自分をつくることが大前提です。
やりたいことは、横に並べず、縦に並べて全部やる
セミナー講師をしていると、「やりたいことがいろいろあって、どうしたらいいですか?」と質問をされることがあります。
私はそんなとき、「やりたいことは全部やった方がいい」と答えます。ただし、やりたいことは横に並べるのでなく、縦に並べた方がいいとアドバイスします。「何からやるか」という優先順位をつけるということです。
やる前にいろいろと悩む時間はもったいないです。やってみて違えば、また違う選択肢を試せばいいのです。悩んでいると試す時間が減るだけです。
人は、経験を積み重ねる中で、「もっとやりたいかどうか」が分かります。追求してさらに極めたいかかが見えます。
もう1つ大切なことが、やりたいことを考えると同時に、「この年代ではやらないようにする」といった時期の見極めです。あれもこれもやろうと思っても、全部はできません。分身の術は使えないのですから、縦の並び順を検討するのです。
私の場合は、英会話の習得、車の免許の取得、趣味に時間をとることなどは、人生の中で後回しにしました。
人生は長いものです。20代で何を手にすれば、さらにその先の人生が理想に近づくかを考えてみるといいでしょう。
そして、働く時間において、何を仕事で実現させられたら、自身の未来にワクワクできるかを考えてみてください。
仕事をしていると、つい目先の業務に目が向きやすくなります。定期的に少し先を見る時間をとれると、今の仕事をどのように進めていくと、より良い未来につながるか―というイメージが沸いてくるはずです。
「Rakutenみん就」において学生が選ぶ「2021年卒インターンシップ人気企業ランキング」では全企業中10位。また、人材業界では1位となり、『日経ビジネス』でも紹介された。著書に『日本一学生が集まる中小企業の秘密』(徳間書店)『社長のための、会社を潰さない人材採用術内定辞退ゼロ』(実業之日本社)『伸びてる会社がやっている「新卒」を「即戦力化」する方法』(クロスメディア・パブリッシング)がある。
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