●失敗を繰り返す新入社員へのフォローの仕方

「同じミス何度も繰り返すのはやめなさい。新入社員だから許さると思わないようにしなさい」

【変換キーを押すと……】

「〇〇くん、また失敗を経験しましたね」……(1)共感の変換キー

「伸びしろがある証拠です」……(2)着眼点の変換キー

「同じ間違いをしなくなると成長します」……(2)着眼点の変換キー

「慣れない仕事だからこそ、あせらず丁寧にしてください」……(3)指摘の変換キー

「いつも一生懸命に仕事を頑張る姿勢は、頼もしく思います」……(5)支援の変換キー

【これはパワハラ!】

「何もできないクセに。AIで十分。給料泥棒だよ!」

●営業目標が未達の部下との面談

「今月もまた売上げが未達です。原因をよく自分で考えて報告に来なさい」

【変換キーを押すと……】

「今月の売上げの数字を集計したところ、〇〇さんは4割まで達成できたことがわかりました。

 お疲れ様でした」……(1)共感の変換キー

「今後の方針として、残りの6割をクリアするヒントが、4割の中にあると私は思います」……(2)着眼点の変換キー

「ここのお客さんの仕事が受注できた理由を教えてほしい。さっそく検討しよう」……(3)指摘の変換キー

【これはパワハラ!】

「正直、営業に向いていません。転職サイトを紹介します」

●急ぎの仕事の依頼の場面

上司「急で申し訳ないが、とりあえず、急遽この資料を明日までに入力してほしい」

【変換キーを押すと……】

上司「お疲れ様です。働く環境が変わって、戸惑うことも多いと思います」……(4)ねぎらいの変換キー

  「実は、明日の経営会議で資料が必要になりました」……(3)指摘の変換キー

  「割り込みの仕事になりますが、こちらの仕事を先にお願いします」……(3)指摘の変換キー

部下「予定している仕事が忙しいので、私にはできません」

上司「納得できない気持ちもわかります。しかし、業務命令といって、会社にとって優先順位が高い大事な仕事になります」……(1)共感+(3)指摘の変換キー

  「君の力量ならできると思うので、お願いします」……(5)支援の変換キー

  「手伝いが必要なら遠慮なく言ってほしい」……(5)支援の変換キー

【これはパワハラ!】

「悪いけど、この資料の入力を明日までにやってほしい。部下のくせに理由を聞くのは生意気だ」

これらの表現が正解ではありません。部下の普段の仕事ぶりや会話から、どのような変換キーを押すと伸びるようになるのか、意識的に自分なりの妥当解を作ってみてください。部下は上司の言葉で磨かれ成長します。これからの部下育成は、上司の言葉の変換キーの押し方で差がつきます。

藤山晴久(インプレッション・ラーニング代表取締役)
(『THE21オンライン』2020年04月21日 公開)

【関連記事THE21オンラインより】
6月1日より施行!管理職は知らないとマズい「パワハラ防止法」の要点
昭和のスポコン発想は危険!パワハラ上司の特徴は「指導といじめの混同」
「テレワークでは部下がサボる」と心配する上司が知らない"リモートの劇的効果”