「年収1,000万円」は、お金持ちになるための目標として設定されることもありますが、実は年収1,000万円は「生活が苦しい」と言われることも多いのです。年収1,000万円の人の生活が苦しい理由を知り、対策を考えていきましょう。

年収1,000万円で生活が苦しいのはなぜ?

金融
(画像= kei907/stock.adobe.com)

年収が1,000万円もあれば、贅沢な生活ができると思っていませんか。

国税庁の「平成29年分 民間給与実態統計調査」によると、男性で年収1,000万円以上の人は、6.9%しかいません。そのため、贅沢ができる状態だと考えてしまいます。実際、残りの93.1%は年収1,000万円以下ということになりますので、少数派のお金持ちという印象です。

しかし、年収1,000万円の人と平均年収の人の間には税金面で大きな違いが存在するのです。日本は累進課税のため、年収が増えれば増えた分だけ高い税率が課せられます。課税所得が「695万円を超え、900万円以下」の税率が23%なのに対して、「900万円を超え、1,800万円以下」の税率は33%となり、課税所得が900万円を超えると税率が上がるというわけです。

年収1,000万円を超えると生活水準が上がりすぎる?

年収1,000万円を超えると、一つの「基準」をクリアしたような気持ちになります。大台を超えると、お財布のヒモが緩みがちで、旅行の回数が増えたり、付き合いの食事回数が増えたりします。そのようなことが積み重なり、日々の出費額が増えていくのです。

年収が増えたと思っていたら、税負担は重くのしかかり、出費も知らず知らずのうちに増えているため実際には生活が苦しいと感じてしまうのです。また、子供の手当てなどの補助金が削られてくることも大きく関係してきます。

手取りベースで考える

収入が上がれば、生活水準も上げたくなるのが人間の心理です。しかし、目の前の金額に左右されていると、将来設計に大きく影響してしまいます。

まずは支出の見直し図りましょう。収入の確認も必要です。ここでの収入とは年収ではなく、「手取りベース」で考えるべきです。そして、手取りの上昇率に対して、支出の増加ペースが比例しているのかを確認してください。

さらに、手取りに対する貯蓄額の割合は減っていないかどうかも確かめましょう。支出を見直す際に大切になってくるのが、固定費の見直しです。生活費を固定にすることにより、支出の把握が簡単になります。食費などは予算を決めておきましょう。収入を手取りベースで把握し、支出の予算を組んで固定費を把握する。それが、家計の見直しの最初の一歩になります。

固定費の見直しは住宅ローンから!

支出を把握したら、今度は削るべきものを選定していきます。その時に、最も効果があるのが住宅ローンです。日銀の低金利政策もあり、住宅ローンの金利は歴史的に見ても低水準を推移しています。住宅ローンの金利は固定金利と変動金利が存在します。変動金利は、政策金利と連動しています。そして、固定金利は長期国債(10年)の金利と連動しています。マイナス金利政策によって、国債の金利が下がってきた今だからこそ、チャンスなのです。

過去に住宅ローンを組んでいる人の場合は、ローンの見直しを行うことによって、金利が低くなることが期待できます。住宅ローンは家計にとって大きなウェイトを占めています。改善に着手できれば毎月の負担を減らすこともできるでしょう。

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