本記事は、横山光昭氏の著書『大人のためのお金の教養』(総合法令出版)の中から一部を抜粋・編集しています

さまざまなお金の稼ぎ方

年収
(画像=タカス/PIXTA)

会社に勤務する場合、さまざまな雇用形態があり、メリット・デメリットがそれぞれ異なります。

●多様化する働き方

社会に出て働き、収入を得る際の雇用形態は正社員、契約社員、派遣社員、パート・アルバイトなどがあります。雇用が安定していて、長期的に勤務しやすいのは正社員です。契約社員や派遣社員は、一定期間で雇用契約を更新する必要があります。パート・アルバイトは月給ではなく時給や日給で収入が定められており、時間単位で働くケースが多いです。

近年は働き方にも多様性が広がり、会社に雇用されるのではなく、自営業やフリーランスとして働く方も見受けられます。会社に所属しないため自由がある半面、安定した仕事獲得に努力が必要です。

それぞれの働き方のメリット・デメリットを知り、あなたのライフスタイルに合った働き方を選択するといいでしょう。

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(画像=『大人のためのお金の教養』より)

●性別や学歴によって「生涯年収」が変わる

人が一生涯に得る「生涯年収」は、実は性別や学歴などによって、大きな違いが出ています。最も高収入なのは、大学・大学院出身の男性で、平均生涯賃金は2億7,000万円。同じ大学・大学院出身でも女性だと2億2,000万円と、5,000万円も減少します。この原因としては、正社員として雇用されている割合や、管理職に就く割合が、男性のほうが女性よりも高いことが挙げられます。

これはあくまで参考値にすぎませんが、自分の生涯年収を知る手かがりになるでしょう。

一方近年、共働き家庭が専業主婦(主夫)のいる家庭の約2倍に増え、女性でもフルタイムの正社員として働く方が増加しつつあります。雇用状況に男女差がなくなるほど、この年収格差も狭まってくるのではないでしょうか。

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(画像=『大人のためのお金の教養』より)

会社員として働く

会社員は会社に所属して働き、給与をもらいます。会社員としての働き方を、改めて考えてみましょう。

●会社と契約して働く「会社員」

会社員とは、会社と雇用契約を結んで労働する働き方です。会社員はその時間や体力、知力などを会社に提供し、その対価として、企業は会社員に給与や賞与を支払います。

また会社員は、厚生年金保険や健康保険などの「社会保険」に加入し、保険料を支払います。しかし、会社が半分負担しています。

会社員として働くメリットは、収入が安定しており、時間外労働や深夜残業などに手当がある点、労働時間や休日が雇用契約で決まっていて、有給休暇も取得できる点など、多岐にわたります。

一方で、固定給が基本なので短期間での大幅な収入増加は見込みにくく、会社の方針に沿って業務を行うため、仕事上の自由度が比較的少ないなどのデメリットもあります。とはいえ、会社員の雇用・収入の安定性はピカイチです。

●企業活動と会社員

視点を変えて、企業活動と会社員の関係性も確認してみましょう。企業は事業を推進するために会社員を雇用し、消費者に向けてモノやサービスを提供します。消費者の払ったお金は企業の売上となり、その一部は会社員の収入として還元されます。

企業活動を通してモノやサービスなどの「価値」が生み出され、それが消費者に移行することで「お金」に変わるのです。

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(画像=『大人のためのお金の教養』より)
大人のためのお金の教養
横山光昭(よこやま・みつあき)
家計再生コンサルタント、株式会社マイエフピー代表。お金の使い方そのものを改善する独自の家計再生プログラムで、家計の確実な再生をめざし、個別の相談・指導に高い評価を受けている。これまでの家計再生件数は2万1000件を突破。書籍・雑誌への執筆、講演も多数。著書に85万部を超える『はじめての人のための3000円投資生活』(アスコム)や『年収200万円からの貯金生活宣言』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。これまでに150冊、累計351万部となる。オンラインサロン「横山光昭のFPコンサル研究所」を主宰。

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