この記事は2022年3月7日(月)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「竹内のりひろ氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


羊飼い2202
(画像=PIXTA)

2022年2022年3月7日(月)の午前8時に現役トレーダーの竹内のりひろさんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

竹内のりひろ
1990年、カナダ系の銀行で為替ディーラーになる。HSBCでは米ドル/円のチーフトレーダーを務めるなど20年以上にわたって為替市場の第一線で活躍。現在は個人トレーダーとして自己資金を運用するほか、情報配信を行なう

現在の為替相場の傾向や相場観

先週1週間の主要通貨の対ドルでの騰落は、上昇上位より豪ドル(プラス2.01%)、NZドル(プラス1.72%)、スイスフラン(プラス0.96%)、円(プラス0.61%)と続いた。一方で下落通貨でも同様にユーロ(マイナス3%)、ポンド(マイナス1.32%)、カナダドル(マイナス0.22%)と続く。

ウクライナ情勢の悪化から地理的に近い欧州通貨が下げ足を速める一方で、戦闘地域から遠く天然ガスや小麦の代替供給地となりそうなオセアニア通貨が買われている。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の2022年3月10日(木)には、米国で2月のCPI(消費者物価指数)の発表、欧州ではECBが金融政策を発表予定だ。注目は後者で、欧州でも物価の上昇は一時的ではなく、ECBは前回2月会合で年内の利上げを排除しなかった。

こうした背景もあり、金融市場は今年の年末までにECBのマイナス金利の解除を一旦織り込み、ユーロは買われた。ただ、その後はウクライナ情勢の悪化もあり、一旦織り込んだ利上げをほぼ全て失いユーロは反落となった。

今回ECBは難しいかじ取りを迫られるだろうが、タカ派の姿勢を貫くのは難しいとみる。戦況の悪化もあり、欧州通貨に買いは入りにくく、戻りは丁寧に売りだろう。

ボラティリティ換算の予想レンジは、米ドル/円で113.6~116円、ユーロ/米ドルで1.07~1.11ドル、ユーロ/円で122~127円とみている。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

▽ユーロ/米ドルの日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

▽ユーロ/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。