株価ボードを見る人たち
(画像=VectorSpace/PIXTA)
日経平均 2万6,577.27円 △184.24円
為替 1ドル=115.76円
売買高(東証一部、以下同) 12億3,494万株
売買代金 2兆7,561億4,900万円
値上り銘柄数 1,424銘柄
値下り銘柄数 667銘柄
騰落レシオ(25日) 105.31%

市況概況

米国株高を受けて買い先行も買いが続かず

米国株が大きく上昇したことから、本日の日本市場は買い先行となった。しかし、ウクライナ情勢に変化がみられず、リスク回避の流れは変わらず。寄り付きの買いが一巡した後は、戻り売りに押されてじりじりと上げ幅は縮小した。

11時に節目とみられる2万6,500円まで下げると、買い戻しが入り、戻り歩調で前場の取引を終えた。

昼の時間帯は動きがなかった。後場は、再び上値を試す動きから始まった。しかし、前場と同じように、寄り付きの買いが一巡すると、手仕舞い売りに押されてじり安。2万6,600円水準で下げ渋りはしたものの、上げ幅を縮小して、指数は小動きになった。結局、買い気に乏しい展開で、堅調ながらも上値が重い展開になった。

小型銘柄は総じて、戻り一服からの手仕舞い売りに押されるものが多かった。東証マザーズ指数は大幅安、二部株指数は小幅高、日経ジャスダック平均は小幅安。

先物はまとまった売り買いが少なく、指数を動かすことも方向づけることもなかった。

ウクライナ問題が取り沙汰されており、原油高の影響が懸念されている。バブルともいえるような先物の急騰で、インフレ懸念が高まることを考えると、実体経済や株式市場への影響は少なくないだろう。

ウクライナ問題が落ち着いたとしても、今度はインフレや利上げが話題になると思われ、「戻れば売り」という上値が重い展開は続くと思う。

テクニカル分析

日経平均
25日移動平均線や基準線を意識するところまで戻さなかった。上値の重さが目立っており、下値模索が続きそうで、保ち合いの水準訂正がありそうだ。

あれやこれやと一言

「米国株高しか買い手掛かりはない」という感じで、寄り付きの買い戻しが一巡すると、買い気に乏しい展開になった。「下がれば買い」としているうちに徐々に塩漬けが増えて、身動きがとれなくなったということなのだろう。

空売りの買い戻し以外にこれといって買い上がる材料はなく、「買われすぎ銘柄」が少しくらい売られたからといって、まだまだ買い場にはほど遠い。逆に「戻れば売りたい」ということになるだろう。

この日の相場に見られたように「上値を切り下げているうちに買い手がいなくなる」ということで、相場全体が低迷している。米国での経済指標の発表に無反応に見えるが、景況感の悪化や雇用の悪化、そしてインフレ懸念などには敏感に反応してくるだろう。

ウクライナ問題は、ロシアへの経済制裁も含めて「インフレ懸念」として捉えてみるといい。原油高も金利上昇も、すでに買い材料にはならないし、金利上昇が否めないなかでは「買われすぎ銘柄」の修正安が続くということだ。

当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。