この記事は2022年3月2日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「西原宏一氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


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(画像=PIXTA)

2022年3月2日(水)の午前11時すぎに現役トレーダーの西原宏一さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

西原宏一
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行にて為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラーなどを歴任後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。

現在の為替相場の傾向や相場観

先週からの金融市場はウクライナ情勢に左右される状況。先週の開戦をきっかけに、米国金利が急落。呼応して、ナスダックが急反発し、いわゆる「buy the facts」の展開になった。

2022年3月2日(水)に2回目の停戦交渉が行われると報じられている。しかし、事態は改善をみず、停戦交渉前だが、ロイターによれば、第2の都市ハリコフ中心部がミサイルで攻撃されたほか、首都キエフではテレビ塔が攻撃を受けて5人が死亡した模様。

事態が改善しない限り、ユーロは値を下げ、リスクオフ通貨である、スイスフランと円が買われるというのが一般的。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今回、通常のリスクオフと違うのは、開戦以来、南半球の通貨である豪ドルとNZドルが対ドルで上昇していること。ドルが売られているのは、リスクオフによりドル金利が急落しているためだ。

米10年債利回りは1.75%に低下。3月2日(水)の2回目の停戦交渉の行方にもよるが、戦略的には、豪ドル/米ドルかNZドル/米ドルの押し目買い継続で臨みたい。

▽豪ドル/米ドルの日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

*:当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。